日本発達心理学会 第26回大会

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日本発達心理学会関連企画シンポジウム

人生と病いの語り

Fri. Mar 20, 2015 5:30 PM - 7:30 PM 伊藤謝恩ホール (伊藤国際学術研究センター)

企画者:やまだようこ(立命館大学衣笠総合研究機構)
企画・司会者:能智正博(東京大学大学院教育学研究科)

5:30 PM - 7:30 PM

[CS3] 人生と病いの語り

病いや障がいを含むライフの経験に迫る生涯発達心理学を

やまだようこ1, 能智正博2, 野村直樹3, 鈴木聡志4, 野村晴夫5 (1.立命館大学衣笠総合研究機構, 2.東京大学大学院教育学研究科, 3.名古屋市立大学大学院人間文化研究科, 4.東京農業大学教職・学術情報課程, 5.大阪大学大学院人間科学研究科)

[企画主旨]超高齢化社会の到来によって、長い人生を、病いや老いや喪失を抱えながらいかに生き、いかに死ぬかを問うことは現代における緊急の課題である。日本は超高齢化社会の先進国であり、実験国でもあるといえるが、そうであるからこそそこから新たな視点や課題が見え、新しい提案ができるのではないだろうか。
生涯発達心理学では、病いや障がいはともすれば「非定型」「異常」ととらえられ、それらを扱うのは臨床心理学や障がい心理学など、定型発達や健常発達のプロセスとは別のアプローチで考えられる傾向があった。しかし、長く生きることがあたりまえになった人生においては、誰もが多かれ少なかれ病いや障がいをもつことが避けられないのではないだろうか。したがって、人生において、病いや障がいをあたりまえの出来事として含みこんだ人生観や生涯発達観が必要になると思われる。長期ライフを考えれば考えるほど、それは社会・文化的文脈によって大きく左右され、個人差も大きく多様になるだろう。長期ライフを基盤とした、新しい「生涯発達心理学」の理論や方法論をつくっていくためには、人生をナラティヴ(もの語り)としてとらえ、社会・文化的文脈のなかで当事者の病いの語りや生きた経験を重視してきた「ナラティヴ・アプローチ」が有効ではないかと考えられる。病いや障がいを含むライフの経験に迫る生涯発達心理学を構想するために、「人生と病いの語り」をとりあげて、具体的な事例に基づきながら議論してみたい。



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