第41回日本認知症学会学術集会/第37回日本老年精神医学会[合同開催]

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アフタヌーンセミナー

[AS2] アフタヌーンセミナー2
知っておきたい認知症診療のエッセンス

Fri. Nov 25, 2022 3:00 PM - 3:50 PM 第3会場 (7階 ホールB7(2))

座長:松田 博史(福島県立医科大学生体機能イメージング講座)、岩田 淳(東京都健康長寿医療センター脳神経内科)

共催:日本脳神経核医学研究会/日本核医学会/PDRファーマ株式会社

 演題①てんかんと認知症はともに中枢神経疾患のcommon diseaseである.そのため両者が合併したり,「もの忘れ」という主訴の患者が認知症ではなくてんかんであるという事も日常診療ではよく遭遇するだろう.本セミナーでは,まずは症例提示を交えて認知症とてんかんの鑑別について議論をしたい.そして,てんかんを疑う場合どのようなポイントに注目すれば良いのか,また,どのような検査が有用なのか,そして高齢者てんかんでの治療薬の選択について発表させて頂く.
 演題②認知症の日常診療において脳血流SPECTは補助診断法として,早期診断や鑑別診断に多く用いられている.アルツハイマー病の初期では後部帯状回から楔前部および頭頂葉皮質に血流低下を認めるが,読影の補助としてeZISによる画像統計解析が利用され,検査の普及に寄与している.一方,脳アミロイドPET検査は本邦では保険未適用であるものの,18F-florbetapirをはじめ3製剤が承認されている.アミロイドPETでは視覚読影による陰性/陽性の二値判定が求められるが,18F標識製剤は11C-PiBに比して灰白質/白質コントラストが低く,軽度集積の場合に陽性判定が一致しないことが多い.本講演では,視覚読影を補う目的で近年構築が進展する各種定量評価法や正常集積画像NDBを活用した画像統計解析法の概要と実例について述べる.