第41回日本認知症学会学術集会/第37回日本老年精神医学会[合同開催]

セッション情報

ランチョンセミナー

[LS10] ランチョンセミナー10
精神科医が考えるレビー小体型認知症のパーキンソニズムに対する治療

2022年11月26日(土) 12:10 〜 13:00 第5会場 (5階 ホールB5(2))

座長:新井 哲明(筑波大学医学医療系臨床医学域精神医学)

共催:住友ファーマ株式会社

 2020年のProdromal dementia with Lewy bodies (DLB)の研究用臨床診断基準では,Psychiatric-onsetの臨床亜型が示されたように,精神科では,うつ状態で発症するDLB症例をしばしば経験する.アルツハイマー病よりも抑うつ,睡眠障害,食欲低下,自律神経障害,希死念慮を病初期に伴うことが多く,寡動・注意障害を生じ,症候学的にうつ病と重複する.さらに,微小・罪業妄想を含む幻覚妄想を生じ,抗精神病薬の使用する機会が多く,薬剤性パーキンソニズムとの鑑別が困難であることも少なくない.DLB診療では,パーキンソニズムに配慮した安全性の高い効果的な治療法の確立が望まれている.

藤城 弘樹 (名古屋大学大学院医学系研究科精神医学)