The 31st Annual Scientific Meeting of the Japanese Society of Echocardiography

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シンポジウム

シンポジウム17(S17) 経皮的左心耳閉鎖術の普及を前に考える心房細動の血栓リスク評価における心エコーの役割 

Sat. Aug 15, 2020 8:40 AM - 10:10 AM 第4会場

座長:石津 智子(筑波大学臨床検査医学)、和田 靖明(山口大学医学部附属病院 検査部)

心房細動は日常臨床で最も一般的にみられる不整脈であり、その罹患率は加齢とともに顕著に増加する。2018年の暮れには「脳卒中・循環器病対策基本法」が可決され、脳卒中や心房細動などの循環器病の予防推進と迅速かつ適切な治療体制の整備が一層進められている。心原性脳塞栓の多くが心房細動によって発症することは広く知られる事実であり、近年では様々な抗凝固薬が登場し、カテーテルアブレーションが普及している。一方で、高齢者ではアブレーションの有効性は低くなり、出血リスクが高い患者では抗凝固療法も困難なために、有効な治療法がない症例に遭遇することも臨床現場では少なくなく、2019年2月に日本でもようやく薬事承認を得たカテーテルによる経皮的左心耳閉鎖術が注目されている。左心耳閉鎖により血栓形成を防ぎ、かつ抗凝固薬を中止することで出血リスクも減らすことができるという画期的な治療法である。高齢者の多いわが国において、身体への負担が少なく重篤な脳卒中も予防できるこの治療法の普及が待たれている。
このような現況下における心房細動症例に対する心エコー図検査の有用性と可能性について本シンポジウムで討論したい。

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