第7回日本細胞外小胞学会学術集会

開催趣旨

 
 本学会の中心的な議題であります「細胞外小胞」は、最近世界的に着目されている細胞から分泌される小胞体です。この小胞体が、生理的にも、また疾患においても生体内で重要な機能を持っていることが明らかになり、世界中で研究分野を問わず研究の活性化が起きています。特に欧米各国では、革新的医薬品開発等への応用展開等を視野に入れた戦略的なプロジェクトもいち早く立ち上げられています。こうした現状をふまえて,日本においてもこの分野で遅れを取らないよう世界をリードできる研究を進めていく必要があり、2014年に「細胞外小胞」というキーワードで研究者が一堂に会する学会を創生しました。
 この学会は、ある疾患や研究分野に特化することなく、ウイルス、微生物、植物から高等動物まで、様々な分野の研究者が集まる学会です。理工学・農学系の基礎研究者と医学・薬学・獣医学系の臨床研究者、あるいは、アカデミアの研究者のみならず製薬業界、研究ツールを扱う理化学試薬/機器業界が一体となって議論する場を設け、異分野との交流を行うことで、細胞外小胞という新たな学術領域の開拓と発展に結びつき、創薬や産業応用に直結する研究成果が生まれることが期待できます。
本学会創設以来、これまで5年間に渡り、日本RNAi研究会とともに例会を広島県にて共催してまいりました。しかし、世界規模における当該研究分野の急速な進展とこれに伴う産業の発展を背景として、非常に多様な分野の研究者が参加する学会へと進化を遂げてまいりました。またアジアを
始めとする海外からの参加者も年々増えていることなどを背景に、前回の第6回大会では、交通利便性と細胞外小胞に関する研究への注力などから東京にて単独開催し、盛会の内に終了しました。
 今年はさらに「細胞外小胞」への注目が高まる中、東京大学内の伊藤謝恩ホールを会場として盛大に大会を開催するはずでしたが、COVID19の未曾有の事態を受けて、JSEV理事会は第7回大会を完全なオンライン会議として開催することを決定しました。開催に向けて、現在鋭意準備を進めているところですが、対面会議と同様の内容が期待できます。招待講演、一般演題のZoomによるライブ会議や、世界中からアクセス可能な録音済みのポスター発表や企業展示会のストリーミングを含むオンデマンドアクセスを提供する予定です。

 
 
 
        2020年7月吉日
第7回日本細胞外小胞学会学術集会 大会長
             東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻
一木 隆範