日本食品科学工学会第67回大会

会頭挨拶

会長: 〇〇 〇〇(〇〇〇〇〇〇 教授)



  

   日本食品科学工学会第67回大会 会頭挨拶

 

第67回大会会頭 宮本敬久 

 (九州大学大学院農学研究院)

 

 日本食品科学工学会第67回大会を西日本支部の担当にて開催させて頂くことになり、大変光栄に存じます。実行委員を代表して大会会頭としてご挨拶申し上げます。

 本学会は食品科学工学に関する研究の発表、連絡、連携および促進をはかり、あわせて研究成果の普及、情報の提供を行い、もって科学、技術、文化の発展と国民の食生活の向上に寄与することを目的として設立され、食品科学工学に関係する基礎から応用までの幅広い分野の研究者が集い、研究成果を発表する大会を年1回開催しています。前回、西日本支部で担当いたしました第61回大会に引き続き、第67回大会も福岡市「中村学園大学」の施設をお借りして開催させて頂くこととなりました。会期は2020年8月27日(木曜日)〜29日(土曜日)となります。また、参加の皆様に親交を深めていただき、相互に情報交換していただく場としての学術交流会を初日、「ホテルニューオータニ博多」にて開催いたします。

 多様で新鮮な食材とその持ち味を尊重した「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録され、世界中から日本の食への関心が高まりました。日本の食文化を継承し発展させる上でも食品科学工学研究は重要です。また、今年、オリンピックが開催されることもあり、我が国では食の品質および安全性向上のために、HACCPの制度化に向けた検討が行われています。これに対して本学会および本学会会員が果たす役割も重要になります。健康な生活の確保も含め、持続可能な地球社会の実現に向けて、自然科学だけでなく社会科学も含めた異分野との連携や共同研究も求められています。本大会で行われる特別講演、シンポジウム、研究小集会および一般講演では、食品の価値創造、品質および安全性の確保、社会実装化等に関する基礎および応用研究成果の発表や将来展望など示唆に富んだ内容の講演が計画されています。さらにランチョンセミナーおよび機器等の展示では、最新の研究機器、企業における開発動向などの有益な情報が提供されます。
 
 本学会に期待されているのは専門分野の科学技術の発展、関連する産業界と連携した社会貢献だけではなく、次世代の食品科学工学を担う人材の育成です。本大会では
若手の会のポスター発表の場として、たくさんの学生、研究機関および企業等の若手研究者が一堂に会して成果を発表し、情報交換できる広い会場を準備しました。また、本大会では、国際交流委員会との連携により、外国人留学生の積極的な学会参加を目的とした初めての試みとして外国人留学生の発表の中から「インターナショナルポスター賞」を選考し、表彰します。多くの若手研究者の参加を期待しています。

 本大会の最終日には、「『人生100年』を健康で元気に過ごすために」と題した「市民フォーラム」も企画しており、一般市民に向けて無料で開催いたします。食科学の専門家である大会参加者の皆様にとっても有意義な情報収集の場となるものと期待されます。こちらの方へもご来場下さいますようお願い申し上げます。
 2019年末から発生した「新型コロナウイルス」感染症の世界的な発生により、これまでにも多くの有益な学術大会、シンポジウム、セミナーおよび講習会などが中止になりました。さらに企業活動にも大きな打撃を与えています。しかし、本大会の開催にあたっては多くの企業・団体様からのご支援が欠かせません。既に一部ご協力のお願いをしているところでございますが、広告掲載、機器・試薬・書籍等展示会、ランチョンセミナーなどでご支援をお願いすることになります。大会の成功に向けてのご協力を賜りたくお願い申し上げます。

 最後になりますが、日本食品科学工学会第67回大会が、参加されます皆様にとって意義深い大会になることを実行委員一同、心から祈念しております。多くの皆様にご参加をお願い申し上げます。