第46回日本集中治療医学会学術集会

講演情報

教育講演

[EL25] 教育講演25

2019年3月2日(土) 16:20 〜 17:00 第18会場 (グランドプリンスホテル京都B2F プリンスホール1)

座長:鶴田 良介(山口大学医学部附属病院先進救急医療センター)

[EL25] PADがもたらしたもの、改訂版PADがもたらすもの

植村 桜 (地方独立行政法人 大阪市民病院機構 大阪市立総合医療センター)

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2009年3月 大阪府立大学大学院 看護学研究科 修了
2009年4月 大阪市立総合医療センター 就職
2009年12月 急性・重症患者看護専門看護師資格 取得
現在は集中治療センターに所属し、組織横断的に活動
日本集中治療医学会J-PADガイドライン作成・検討委員
2013年に米国集中治療医学会から「Clinical Practice Guidelines for the Management of Pain, Agitation, and Delirium in Adult Patients in the Intensive Care Unit(PADガイドライン)」が発表され、その後、わが国の医療背景を踏まえ2014年に日本集中治療医学会から「日本版・集中治療室における成人重症患者に対する痛み・不穏・せん妄管理のための臨床ガイドライン(J-PADガイドライン)」が発表された。2018年には、PADガイドラインの改定版である「Clinical Practice Guidelines for the Prevention and Management of Pain, Agitation/Sedation, Delirium, Immobility, and Sleep Disruption in Adult Patients in the ICU(PADISガイドライン)」も公表された。
PAD管理には、患者中心(Patient centered)、多職種連携など、集中治療における重要な概念が盛り込まれており、Post Intensive Care Syndrome(PICS)の予防など長期的な患者アウトカムの改善に寄与することも期待されている。地域包括ケアシステムの中で集中治療領域が担う役割は、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるようICU退室時、退院時の患者のコンディションを整えることであり、PAD管理はその戦略のひとつであると考える。
本講演では、PAD管理がもたらした臨床現場の変革と、次世代のためのPAD管理について概説する。