第46回日本集中治療医学会学術集会

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教育セミナー(ランチョン)

[LS19] 教育セミナー(ランチョン)19

神経集中治療における治療戦略 〜今我々がすべきことは!?〜

Sat. Mar 2, 2019 12:40 PM - 1:40 PM 第7会場 (国立京都国際会館1F Room E)

座長:美馬 裕之(神戸市立医療センター中央市民病院 麻酔科)

共催:日本光電工業株式会社

[LS19] 神経集中治療における治療戦略
〜今我々がすべきことは!?〜

江川 悟史 (TMGあさか医療センター神経集中治療部/集中治療室/脳卒中・てんかんセンター)

 近年、我が国においても、神経集中治療の重要性は広く知られる様になった。今後、臨床現場にも広く普及していくと思われる。
 二次性脳損傷の予防が神経集中治療の要ではあることは言うまでもないが、今一度、神経集中治療の意義、神経集中治療や神経集中治療医の役割について再考し、我々が目指すべき神経集中治療の姿を考える。
 神経集中治療には脳機能モニタリング、厳密な体温管理、合併症の管理など重要な柱があると演者は考える。中でも低侵襲に脳全体をモニタリングできる持続脳波の役割は非常に大きい。当センターでは2018年1月1日からNeuro ICUを開設したが、持続脳波モニタリングを重要視している。国際1020法から、簡易的に検査が可能なヘッドセット脳波やヘッドバンド脳波なども有用である。我々の経験をふまえ、脳波モニタリングを広く行う方法について考察する。
 体温管理では、その効果や具体的な施行方法、つまり体温管理をうまく行う方法論を解説する。いつまで体温管理を行うべきか、合併症の管理も含め、可能な限りアップデートされた内容での報告を行う。
 また我々は、神経集中治療ハンズオンセミナーを集中治療医学会を中心に開催しているが、その教育効果やセミナーから得た経験についても報告する。
 脳をブラックボックスにせず、意識がない患者の声になんとか耳を傾けていく神経集中治療の大切さや面白さが伝わるセミナーとしたい。