[LS30-2] 敗血症治療における抗凝固療法の臨床的意義
敗血症への播種性血管内凝固(DIC)の合併は、全身の微小血管内の血栓形成による臓器虚血を惹起し、多臓器障害を引き起こし、死亡リスクが増加する。近年は、敗血症性凝固障害で惹起される血管内皮障害と血管透過性の亢進にも着目が集まっており、敗血症治療における抗凝固療法は、抗血栓作用のみならず血管内皮保護作用も期待されている。
一方、敗血症治療の主軸は、輸液療法と血管作動薬による初期蘇生と、抗菌化学療法と感染巣ドレナージによる感染制御である。敗血症治療では、この根本治療を主軸として、種々の合併病態に対する補助療法を戦略的に組み合わせて行うことが大切である。敗血症治療において、DICに対して抗凝固薬を用いた補助療法を行う場合、その臨床的意義と臨床効果を認識しなくては、最適な治療戦略を立てることができない。
本講演では、本邦において敗血症性DICに対する抗凝固療法として、主に使用されるアンチトロンビンとトロンボモジュリンαについて、その臨床的意義及び臨床効果を考察し、戦略的補助療法としての抗凝固療法の位置づけについて解説する。
一方、敗血症治療の主軸は、輸液療法と血管作動薬による初期蘇生と、抗菌化学療法と感染巣ドレナージによる感染制御である。敗血症治療では、この根本治療を主軸として、種々の合併病態に対する補助療法を戦略的に組み合わせて行うことが大切である。敗血症治療において、DICに対して抗凝固薬を用いた補助療法を行う場合、その臨床的意義と臨床効果を認識しなくては、最適な治療戦略を立てることができない。
本講演では、本邦において敗血症性DICに対する抗凝固療法として、主に使用されるアンチトロンビンとトロンボモジュリンαについて、その臨床的意義及び臨床効果を考察し、戦略的補助療法としての抗凝固療法の位置づけについて解説する。