第46回日本集中治療医学会学術集会

講演情報

一般演題(口演)

循環 研究

[O105] 一般演題・口演105
循環 研究06

2019年3月2日(土) 14:40 〜 15:40 第13会場 (国立京都国際会館1F Room F)

座長:西山 友貴(鎌倉病院)

[O105-1] CCUにおける人工呼吸器装着患者への退院支援の現状

友部 透 (埼玉医科大学国際医療センター)

【背景】
2008年度に退院調整加算が新設されて以降、当院においても入院時に退院支援の要否を入院時スクリーニングシートで評価し、必要と判定されれば退院支援看護師とともに退院支援計画書を作成し介入を行っている。しかし、CCUにおいては状態安定後に初めて退院支援を介入するケースがしばしば見受けられ、地域連携の遅れや在院日数の延長が考えられる。
【目的】
人工呼吸器装着患者は退院支援の介入症例が多いと考えられるため、CCUにおける人工呼吸器装着患者への退院支援の現状を明らかにする。
【方法】
デザイン:コホート研究
対象:2015年4月1日~2018年3月31日までにCCU在室中に侵襲的陽圧換気療法を受けた患者85例、死亡例は除く。
方法:CCU在室中に退院支援計画書を作成した群(介入群)、非作成群(非介入群)に分け在院日数に影響する因子を検討した。
調査項目:表1および表2の通り。退院時のグラスゴー・ピッツバーグ脳機能(CPC)・全身機能(OPC)カテゴリーが、共に1又は2であった者の占める比率を社会復帰率とした。
分析:各項目において統計学的分析をもって有意差ありと判定した。
【結果】
表1および表2に示す。
【結論】
介入群では入院時スクリーニングを行いカンファレンスをしたが、人工呼吸器日数が長く、それに伴い在院日数も長くなり社会復帰率が低い。
入院時スクリーニングは評価者の経験に影響するため、退院支援計画書作成後の有効なカンファレンス開催の回数が少なく、実質的な退院支援の遅れが生じていたので、再評価できるよう二次的なスクリーニングが必要である。
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