[O107-3] 意識なし呼吸なしで起動するRapid response systemの特徴
【背景】当院では,場所を問わず,急変患者発生時には内線電話で救急医に直接診療依頼を行う「院内救急」システムを従来から運用してきた.それに加えて,予期せず発生した心肺停止への対応能力強化のために2016年4月から「Emergency call」の運用を開始した.「Emergency call」は現場職員が急変患者の意識および呼吸がないと判断した場合に防災センターへ通報し,そこから全館放送で人員を集めるというRapid response systemの一つである.救急外来に常駐する救急医は現場へ急行し,到着次第蘇生リーダーとして指揮をとる.【目的】本システムの運用開始から26ヶ月間に発生した全事例(36件)について発生場所・発生時間帯・患者の状態を解析し,その特徴を検討した.【結果】発生場所は外来エリア9件(25%),病棟27件(75%)であった.発生時間帯は日勤帯(8~15時)14件(39%),準夜帯(15~23時)11件(31%),深夜帯(23~8時) 11件(31%)であった.患者の状態は心肺停止28件(78%),一過性意識消失発作6件(17%),その他2件(5%)であった.【結論】心肺停止と判断されるような院内急変は時間帯を問わず発生する.