第46回日本集中治療医学会学術集会

講演情報

一般演題(口演)

患者管理

[O108] 一般演題・口演108
患者管理01

2019年3月2日(土) 08:45 〜 09:45 第14会場 (国立京都国際会館1F Room G)

座長:齊藤 洋司(島根大学医学部麻酔科学)

[O108-4] 川崎市北部医療圏における重症搬送Patient flow - Process map活用の試み

遠藤 拓郎, 森澤 健一郎, 下澤 信彦, 藤谷 茂樹, 平 泰彦 (聖マリアンナ医科大学 救急医学・集中治療科)

背景:ロンドンNHSでは円滑な患者応需の為に患者発生から入退院までのRegional patient flow-process mapを使用してBottleneck抽出等を行い、応需向上に役立てている。演者は昨年の集中治療医学会総会及び本年の関東甲信越支部学術集会で川崎市北部の重症搬送のRegional patient flow-process mapを提示している。目的:Regional patient flow-process mapを活用し、当院の救急・集中治療室業務に関しての現状評価を行う事。方法:当院集中治療室入室患者のRegional patient flow-process map を一昨年と昨年で比較した。結果:当院の主要課題について以下に示す。項目1.重症搬送症例の地域応需率は昨年に一昨年から1.2%上昇した。項目2.当院集中治療室に入室した重症搬送症例(生存退院のみ)のICU滞在日数は3.8日(前年度より‐0.4日)、在院平均日数は36.2日(前年度より‐4.1日)であった。項目3.集中治療室の再入室は、昨年965件中20件であった。これ以外の評価項目を含むPatient flow-process mapの概要は当日に提示する。考察:地域応需率、在院日数、ICU在院日数の経年変化が数値として示された。これらは重症搬送応需徹底、上り搬送応需徹底、人工呼吸器に対応できる二次医療機関との連携強化等の取り組みの成果と考えられた。Patient flow-process mapは現状を正しく把握し、更なる改善策を練るうえで有用であると考えられた。取り組みを継続する。