[O116-1] 当院での早期離床・リハビリテーションチームの活動報告と課題
【背景】
当院は565床を有する横浜南部医療圏の中核病院の一つである。専従の集中治療専門医1名(以下専従医)がコンサルトを受けるオープンICUと循環器内科が主に診療するCCUの合計20床を運営している。2018年4月より早期離床・リハビリテーション加算(以下早期離床加算)の算定が開始されたことを受け、専従医と救命救急センター所属の集中治療専門医(以下筆者)、看護師、理学療法士による早期離床・リハビリテーションチーム(以下専門チーム)を発足し、5月から活動を開始した。専門チームの介入による効果と課題を検証した。【経過】5月から毎週月曜日と木曜日のカンファレンスを開始し、ICU予定入室患者の急性期リハビリテーション計画書を作成、病状に応じて随時見直した。緊急入室症例に関しては専従医もしくは筆者がその都度計画を立て、カンファレンス時に専門チーム内で再評価を行った。6月中旬からCCU入室患者にも介入を開始した。5月から7月までのICUおよびCCUの入室症例386名中、早期離床加算を算定した症例は119名(30.8%)で、算定による売り上げは3ヶ月合計162000点だった。今回の調査をきっかけに、計画書を作成したにもかかわらず、手続きの不手際で早期離床加算を算定できていない症例が多数存在したことが判明した。また、早期離床を専門チームとして推奨したことで、一部の腹腔鏡下手術などでクリニカルパスの安静度が見直された。【結論】ICU・CCUに入室したほぼ前例に専門チームが計画書を作成したが、思いの外早期離床加算の算定率は低かった。脳血管疾患、運動器、大血管疾患などのリハビリテーション加算の方が高い点数を算定できるという側面もあったが、運用開始直後の手続き上の問題で算定できていないことも多かった。翻って、今回の調査により手続きの問題点が浮き彫りとなり、事務も含めた多職種での話し合いを持つことでチーム医療の連携が強化された。また、ICU・CCUに早期離床を促す文化が広まり、クリニカルパスが改定され、車椅子でのICU退室が定着した。
当院は565床を有する横浜南部医療圏の中核病院の一つである。専従の集中治療専門医1名(以下専従医)がコンサルトを受けるオープンICUと循環器内科が主に診療するCCUの合計20床を運営している。2018年4月より早期離床・リハビリテーション加算(以下早期離床加算)の算定が開始されたことを受け、専従医と救命救急センター所属の集中治療専門医(以下筆者)、看護師、理学療法士による早期離床・リハビリテーションチーム(以下専門チーム)を発足し、5月から活動を開始した。専門チームの介入による効果と課題を検証した。【経過】5月から毎週月曜日と木曜日のカンファレンスを開始し、ICU予定入室患者の急性期リハビリテーション計画書を作成、病状に応じて随時見直した。緊急入室症例に関しては専従医もしくは筆者がその都度計画を立て、カンファレンス時に専門チーム内で再評価を行った。6月中旬からCCU入室患者にも介入を開始した。5月から7月までのICUおよびCCUの入室症例386名中、早期離床加算を算定した症例は119名(30.8%)で、算定による売り上げは3ヶ月合計162000点だった。今回の調査をきっかけに、計画書を作成したにもかかわらず、手続きの不手際で早期離床加算を算定できていない症例が多数存在したことが判明した。また、早期離床を専門チームとして推奨したことで、一部の腹腔鏡下手術などでクリニカルパスの安静度が見直された。【結論】ICU・CCUに入室したほぼ前例に専門チームが計画書を作成したが、思いの外早期離床加算の算定率は低かった。脳血管疾患、運動器、大血管疾患などのリハビリテーション加算の方が高い点数を算定できるという側面もあったが、運用開始直後の手続き上の問題で算定できていないことも多かった。翻って、今回の調査により手続きの問題点が浮き彫りとなり、事務も含めた多職種での話し合いを持つことでチーム医療の連携が強化された。また、ICU・CCUに早期離床を促す文化が広まり、クリニカルパスが改定され、車椅子でのICU退室が定着した。