第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(口演)

患者管理

[O119] 一般演題・口演119
患者管理04

Sat. Mar 2, 2019 8:45 AM - 9:45 AM 第21会場 (グランドプリンスホテル京都B1F ローズルーム)

座長:大槻 勝明(総合病院土浦協同病院看護部)

[O119-1] クリティカルケア領域における看護カンファレンスへの取り組み~個別性の高い看護を目指して~

小林 卓司, 嶋田 安希, 岸口 絢子, 植田 真由美 (日本赤十字社 大津赤十字病院 集中治療室・救急外来)

【背景・目的】看護チームで個別性の高い看護を提供する上で看護カンファレンスは重要である。当院ICUでは、平日日勤帯の朝と昼に看護カンファレンスを実施しているが、参加者からの意見が少ない、カンファレンスの議題に統一性がない、情報共有に終わり看護計画の検討に至らない、カンファレンスの司会を務める日勤リーダーのファシリテーション能力不足という課題があった。そこで看護チームで個別性の高い看護計画を立案できるよう、看護カンファレンスの改善に取り組んだ。【取り組み】期間:平成26年6月~平成30年2月。内容:朝のウォーキングカンファレンスの導入。全患者のベッドサイドへ日勤看護師全員でラウンドし、患者の状態や1日のケアの方針を共有した。昼のカンファレンスの運営方法変更。議題の挙げ方を統一し、看護計画の具体的な内容を検討するように周知した。議題は入室患者の情報共有、状態変化のあった患者の看護計画見直し、看護計画の定期的な再評価とした。日勤リーダーの司会のサポート。ベテランや中堅層の看護師に司会のサポートと看護計画に対する助言・提案を依頼した。振り返り:看護記録質監査。平成25年度・27年度・29年度の看護記録質監査表から、看護カンファレンス内容の看護計画との一貫性・関連性に関する評価(A:できている~C:できていないの3段階評価)を調査した。スタッフアンケート。ICU看護師24名を対象に、平成29年1月10~17日、平成30年1月10~17日に実施。看護カンファレンスが個別性の高い看護に繋がっているか4段階評価(とても思う~思わない)で尋ねた。倫理的配慮:当院看護研究倫理審査委員会の承認を得た。【結果】取り組み前よりも参加者が活発な意見交換をできるようになり、看護計画の具体的な内容を検討するようになった。ベテラン・中堅層の看護師による司会のサポートは不十分であり、日勤リーダーのファシリテーション能力の向上には至らなかった。看護記録質監査表において、「A:できている」は、取り組み前の平成25年度が75%であったのに対し、27年度では80%、29年度には100%と増加した。スタッフアンケート(有効回答率100%)では、60%の回答者が看護カンファレンスは個別性の高い看護に繋がっていると回答した。【結論】看護カンファレンスの改善が個別性の高い看護の提供に繋がる可能性がある。