第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(口演)

体温 研究

[O137] 一般演題・口演137
体温 研究

Sun. Mar 3, 2019 10:35 AM - 11:25 AM 第10会場 (国立京都国際会館1F Room C-1)

座長:住田 臣造(旭川赤十字病院麻酔科・救急科)

[O137-3] 偶発性低体温症における予後予測モデル「5Aスコア」の開発、検証

岡田 遥平1,2,3,5, 松山 匡4,5, 飯塚 亮二1, 小池 薫2 (1.京都第二赤十字病院 救命救急センター, 2.京都大学大学院 医学研究科 初期診療救急医学分野, 3.京都大学大学院 社会健康医学系専攻 予防医療学分野, 4.京都府立医科大学 救急医療学教室, 5.J-point Registry investigaters)

【背景・目的】偶発性低体温症の予後予測モデルの開発・検証が目的である。【方法】J-point registry(京滋阪12施設の偶発性低体温症の多施設レジストリ)を用い体温35度以下の症例を対象とした。京都市内6施設を開発コホート、その他6施設を検証コホートとした。アウトカムを院内死亡とし予測因子の候補となる変数をStepwise法(変数減少法、最小AIC)で選択した。ロジスティック回帰を用いてβ係数を算出し、スコアリングを設定した。C統計量、Calibration slop, interceptなどモデルの性能を算出し、Calibration plotを描いた。Bootstrap法で内的妥当性を、検証用・複合コホートを用いて外的妥当性を評価した。【結果】全572例のうち対象となった540例を開発コホート291例(院内死亡64例)と検証コホート249例(院内死亡67例)に分割した。モデルには以下の予測因子(Age, ADL, near Arrest*, Acidemia, Albumin)が選択された。モデルの性能は(C統計量、calibration slope、intercept)=開発コホート (0.79, 1.00, 0.001)となり、Bootstrap法でoptimismを修正すると(0.75, 0,78, -0.22)となった。検証コホートでは(0.78, 0.75, 0.09)、複合コホート(0.77, 0.87, 0.04 )となった。スコアリングと予測・観察死亡率を下に提示する。予測モデルの内的、外的妥当性を示した。【結語】5Aスコア(Age, ADL, near Arrest, Acidemia, Albumin)は偶発性低体温症の予後予測に有用と思われる。(*near Arrest = 心停止or 収縮期血圧60mmHg以下)
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