第46回日本集中治療医学会学術集会

Presentation information

一般演題(口演)

呼吸 研究

[O155] 一般演題・口演155
呼吸 研究07

Sun. Mar 3, 2019 10:25 AM - 11:15 AM 第15会場 (国立京都国際会館1F Room H)

座長:後藤 由香里(東京医科歯科大学医学部附属病院)

[O155-2] HAMILTON社製人工呼吸器 HiFlowO2モードにおける回路内圧に関する検討

深町 和彦1, 西原 英輝1, 原田 潤平1, 浦野 哲哉2 (1.東海大学 医学部付属病院 臨床工学技術科, 2.東海大学 医学部付属病院 基礎医学系医学教育学)

【背景】当院ではブレンダー型の装置で、ハイフローセラピー(以下NHF)を行っている。しかし、ブレンダー型では鼻カニューラの外れ及び閉塞時にアラームで知らせる機能がないのが現状である。【目的】ブロア型である人工呼吸器HAMILTONのHiFlowO2モードは、口元フローセンサを介して連続的な回路内圧(PEEP/CPAP値)のモニタリングが可能である。回路閉塞時のアラーム機能(一律40cmH2O上限固定)は備わったが、鼻カニューラ外れ時のアラーム機能はない。そこで、鼻カニューラ外れ時の回路内圧変化を測定し、今後のアラーム機能に有用であるかを検討した。【方法】人工呼吸器はHiFlowO2モードが搭載されたHAMILTON-C1(以下C1)を使用し、自発呼吸シミュレート用としてHAMILTON-C3(以下C3)を使用した。C1の加温加湿器は同社製H-900(チャンバー温度:37℃)、回路は同社製H-900成人シングルリム呼吸回路セットを使用し、Yピース先に口元フローセンサ→サンプルT字管→鼻カニューラ(Fisher&Paykel社製 Optiflow:Mサイズ)とした。回路内圧測定にはC1の口元フローセンサとサンプルT字管よりMALLINCKRODT社製PTS2000を使用した。自発呼吸のシミュレート用として、C3に2ベローズのTTL人工肺モデルを接続し、換気設定はMode:CMV、f:15 /分、Vt:500mL、Ti:1.0s、PEEP:0、trigger:off、FIO2:0.21とした。TTL人工肺出口に鼻模擬回路を付け、C1の鼻カニューラを挿入した。そして流量別(40:50:60L/min)で、各鼻カニューラの装着状況変化ごと(両鼻挿入・片鼻外れ・両鼻外れ時)における回路内圧を測定した。【結果】C1の口元フローセンサとPTS2000の回路内圧値はほぼ一定であった。両鼻挿入時と比して片鼻外れ時は、各流量で著明な回路内圧低下はみられなかった。一方、両鼻挿入時と比して両鼻外れ時は各測定流量において回路内圧低下がみられた。(40L:1.76、50L:1.90、60L:1.93[cmH2O])【結論】人工呼吸器HAMILTONの HiFlowO2モードでは、回路内圧をモニタリングすることにより鼻カニューラ両鼻外れ時のアラーム機能に有用である可能性が示唆された。