第46回日本集中治療医学会学術集会

講演情報

一般演題(口演)

蘇生 症例

[O47] 一般演題・口演47
蘇生 症例

2019年3月1日(金) 14:00 〜 15:00 第12会場 (国立京都国際会館5F Room 510)

座長:本多 満(東邦大学医療センター大森病院 救命救急センター)

[O47-1] 体温管理療法における体表冷却及び血管冷却デバイスについての検討

鵜木 崇, 田村 祐大, 大久保 美穂, 澤村 匡史 (済生会 熊本病院 集中治療室)

【背景】低体温療法は神経学的転帰を改善させる事が確認出来たROSC後の唯一の治療法である。蘇生ガイドライン2015よりTTM trialの結果を受け、心停止後にROSCが認められた昏睡状態にあるすべての成人患者に対し、32~36度を24時間維持すべきであるといった体温管理療法に名称が変更された。体温管理に関しては従来のブランケットでの冷却ではしばしば体温のブレや過冷却を認め、現在では持続フィードバック機能付きの冷却デバイスが推奨されている。【目的】当院では体表冷却デバイスであるArcticSun (AS)及び血液冷却デバイスでるThermogard (TG)及びPCPS熱交換器による冷却と3種類のデバイスが使用可能であり、今回院内心停止TdP症例にAS、心原性院外心停止症例にTG、心原性院内心停止に対しPCPSによる冷却を施行し目標体温維持の精度を評価した。全例深部体温は膀胱温を使用したが、同時に経皮的深部温モニタリングシステム(Temple Touch Pro;TTP)も使用しその有用性を検討した。【結果】ASは体表冷却である為、目標体温から多少のブレを生じたが、TG及びPCPSはブレのない体温維持が可能であった。TTPに関しては当院での経験症例においては膀胱温と解離を認めるフェーズも認めた。
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