第46回日本集中治療医学会学術集会

講演情報

一般演題(口演)

リハビリテーション

[O68] 一般演題・口演68
リハビリテーション05

2019年3月1日(金) 15:00 〜 16:00 第20会場 (グランドプリンスホテル京都B2F ゴールドルーム)

座長:茂呂 悦子(学校法人自治医科大学 自治医科大学附属病院看護部)

[O68-3] 当院における開胸術後の早期離床と在院日数の関連についての検討

恒川 裕気1, 山田 真史2, 桑原 史明2 (1.名古屋掖済会病院 リハビリテーション部, 2.名古屋掖済会病院 心臓血管外科)

背景 2018年4月より「早期離床・リハビリテーション加算」が新設された。これは、術後早期より離床を行うことで、過度な廃用を防ぎ、予備能力の維持を図ることで在院日数の短縮を目標としている。そこで、当院で早期に歩行を行うことで在院日数に影響しているのかを検討した。目的開胸術後の早期離床と術後在院日数への相関、ならび術後在院日数の差異を検討し、早期離床・リハビリテーションの効果を検証した。方法 2016年4月から2018年3月までに、当院で開胸手術(緊急手術も含む)を行い自宅退院したものを対象とした。開胸術後の早期離床(歩行)と術後在院日数への相関、ならび開胸術後2日以内の歩行の有無を後ろ向きで検討した。結果 中央値〔最小,最大〕 全体では、103名(男性62名、女性41名)、年齢68〔37,84〕歳、術後歩行までの期間4〔1,57〕日、ICU滞在日数5〔2,36〕日、人工呼吸器挿管時間(時)15〔2,720〕時間、術後の在院日数23〔13,105〕日であった。術後2日以内に歩行可能群は、16名(男性12名、女性4名)、年齢73〔48,83〕歳、術後歩行までの期間2〔1,2〕日、ICU滞在日数3〔2,6〕日、人工呼吸器挿管時間(時)4.7〔2.7,6.7〕時間、術後の在院日数22〔13,17〕日。一方、歩行不可能の群は、87名(男性50名、女性37名)、年齢68〔37,84〕歳、術後歩行までの期間4〔3,57〕日、ICU滞在日数5〔2,36〕日、人工呼吸器挿管時間(時)22〔2,720〕時間、術後の在院日数26〔13,105〕日であった。全103名において、術後からの早期離床期間と術後の在院日数期間で有意な相関が認められた。また、術後2日以内での歩行の有無が術後の在院日数、ICU滞在期間、人工呼吸器の装着期間において差異を認めた。結論 開胸術後の患者において、早期離床が在院日数への影響が示唆された。そのため、早期より各職種が連携し適切な時期に離床をすすめることが大切である。