第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(口演)

栄養

[O74] 一般演題・口演74
栄養03

Sat. Mar 2, 2019 10:25 AM - 11:05 AM 第9会場 (国立京都国際会館2F Room B-2)

座長:森脇 龍太郎(帝京大学ちば総合医療センター 救命救急センター)

[O74-1] ICUにおける高たんぱく栄養の効果

鈴木 銀河, 渡辺 雅之, 一林 亮, 本多 満 (東邦大学医療センター大森病院 救命救急センター)

【はじめに】侵襲度の高い患者に対する栄養管理において、十分な蛋白量を投与することで臨床的アウトカムを改善する試みがなされてきている。しかし、至適蛋白量やいつまでに至適蛋白量を達成すべきかどうかはわかっていない。そこで我々は、ICUに入院する人工呼吸器管理の患者を対象にペプタメン(ネスレ)シリーズを用いた栄養プロトコールを作成しその効果を検討することとした。【目的】ICUにおける高蛋白栄養の効果を調査する。【方法】ICUに入院し、3日以上人工呼吸器管理が必要と予想され、7日以上経口摂取が困難と予測される患者を対象とした。パイロット研究のため連続20例をエントリーした。プロトコール導入直前の連続20例をコントロール群とした。両群における転退院時の入院時・1週間・2週間・転退院時の血清アルブミン値、人工呼吸器装着期間、ICU滞在日数、28日および90日死亡率、感染症合併率を比較した。【結果】いずれの評価項目においても優位差はみられなかったが、2週間以上ICUに滞在した患者に限定した場合、転退院時のアルブミン値と死亡率は介入群の方が良い傾向にあった。【考察】重症な経過を辿ると予想される患者においてはペプタメンシリーズを使用し、総カロリーを抑えた高たんぱくの栄養投与を行うことで転帰を良くするかもしれない。