第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(口演)

栄養

[O75] 一般演題・口演75
栄養04

Sat. Mar 2, 2019 11:05 AM - 11:45 AM 第9会場 (国立京都国際会館2F Room B-2)

座長:中村 利秋(長崎労災病院 救急集中治療科)

[O75-2] 集中治療患者における排便の疫学: 単施設後方視記述研究

上田 祐菜1, 山本 良平2, 軽米 寿之2, 滝本 浩平2, 林 淑朗2 (1.亀田総合病院 栄養管理室, 2.亀田総合病院 集中治療科)

【背景】下痢はICU患者でよく遭遇する症状の一つであるが、ICU患者に特化した下痢の定義もなければ、ICU患者における排便の疫学も不明である。
【目的】ICU患者における排便の疫学情報の記述
【方法】 デザイン: 単施設後方視探索的記述研究
組入基準: ICUに入室した18歳以上の患者
除外基準: 炎症性腸疾患・短腸症候群の既往、人工肛門、期間中の再入室
対象期間: 2017年1月1日-2017年6月30日の6ヶ月間
データ収集: ICUデータベース及び電子診療録から
評価項目: 入室中の排便回数 (回)、性状 (Bristol stool form scale: BS)、量 (g)、BS≧6以上の排便において回数 (1,2,3,5回以上) と量 (200-1000g) で排便を群分けした時の患者割合 (%)
【結果】組入基準を満たしたのは330名、除外基準に26名が該当し、304名が対象となった。患者背景の中央値 [四分位範囲]は、年齢が70.0 [62.8,77.0]歳、APACHEIIが14 [1,48]、入室期間が2 [0,2]日であった。1日あたりの排便の回数が0 [0,2]回/日、量が0 [0,150]g/日であった。入室中に1回以上の排便があったのは47.7%、排便1回当たりの量は104 [50,210]g/回、性状はBS6 [6,7]で排便の83.8%がBS≧6であった。BS≧6の排便を回数・量で群分けした時の患者割合は、≧3回/日は21.1%、>200g/日は24.3%であった。 ≧3回/日かつ>200gは18.4%であった (Table.1) 。
【結論】下痢の定義によって発症頻度が変化する可能性がある。どの群の排便が臨床的に意義のある下痢の定義となるか、サンプル数を増やして、それぞれの下痢の定義と臨床アウトカムとの関連を検討していく。
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