第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(口演)

呼吸 研究

[O85] 一般演題・口演85
呼吸 研究04

Sat. Mar 2, 2019 11:15 AM - 12:15 PM 第10会場 (国立京都国際会館1F Room C-1)

座長:小野寺 睦雄(倉敷中央病院集中治療科)

[O85-6] FiO2をチームで管理する

宮内 清司, 勝原 和博, 武田 哲二 (愛媛県立新居浜病院 東予救命救急センター)

【背景】 PaO2を低く管理する研究が近年相次いでいる。しかし医師だけでFiO2を調整することには限界がある。【目的】FiO2調整を看護師の協力で行った場合のPaO2の推移や問題点について検討し、今後FiO2を管理するにあたっての方針を検討する。【方法】NPPVを含む人工呼吸器管理が行われた症例で「SpO2 94-97%を目標にFiO2を調整」の指示を記入していた症例について後ろ向きに検討した。気管切開、NPPVへの移行などは別の症例として扱った。PaO2(ルーチンの朝と夕の採血のみ)、FiO2の最高値・最低値、看護師だけでFiO2を変更した回数(看護記録のあるもの)を抽出した。またFiO2を調整するにあたってのストレスなどを聴取するアンケートを看護師に行った。なお認定看護師は在籍しておらず、呼吸療法士は在籍しているが特別な業務はない。FiO2は5%ずつ調整された。【結果】31症例について検討したがPaO2は86.9(78.7-97.0) mmHgでFiO2の最低値は0.21(0.21-0.25)であった。変更回数は中央値で3回/症例だったが1度も行われなかった症例も8例みられた。アンケート(18人)でも一度も変更した事がないと4名が回答し、FiO2変更にストレスを強く感じている看護師がいることがわかった。【考察】PaO2は目標に近い数字に保たれているが変更を受けなかった症例もあり今後方針を検討する必要がある。アンケートでは慣れと知識がストレスの軽減に有効という意見がありこれらを参考にチーム医療の在り方について検討する。【結語】看護師と協力してのFiO2管理は有効だが導入にはチームとしての取り組みが重要である。