第46回日本集中治療医学会学術集会

講演情報

一般演題(口演)

呼吸 研究

[O85] 一般演題・口演85
呼吸 研究04

2019年3月2日(土) 11:15 〜 12:15 第10会場 (国立京都国際会館1F Room C-1)

座長:小野寺 睦雄(倉敷中央病院集中治療科)

[O85-7] 当院での心臓手術後における早期High PEEP抜管の検討

山田 真史1, 桑原 史明1, 平手 裕市2 (1.名古屋掖済会病院心臓血管外科, 2.中部大学 生命健康科学部 臨床工学科)

【背景】現在、24時間以上人工呼吸器管理を受けた患者ではSBA、SBT評価後の抜管が推奨されている。しかし、術後24時間以内における抜管においてSBT(PEEP≦5cmH2O)による評価を施行すべきかは、無気肺形成や肺保護の観点から疑問である。また、High PEEPによる早期抜管の有効性を認める報告もある。当科では術後24時間以内においては2016年12月より、Low Flow PV Loopにて適正PEEPを測定し、PEEPを漸減せずに抜管している。本研究では、心臓手術後24時間以内における早期High PEEP抜管の有用性について検討する。【対象と方法】2015年4月から2018年7月まで当科にて心臓手術を施行し、24時間以内に抜管した患者116名を下記に示した2群に分けて検討した。・L群(n=61):PEEP 5-8cmH2Oまで下げて呼吸評価し抜管した患者。・H群(n=55):適正PEEPを測定し、PEEPを漸減せずに抜管した患者。両群を比較検討した。【結果】 両群の結果を表に示す。両群で年齢、術前P/F ratio、手術時間では有意差を認めなかった。BMIは有意差を認める結果となった。抜管前PEEPに関してはL群、H群それぞれ6.7±0.9 cmH2O、12.3±1.5 cmH2Oとなった。抜管後P/F ratio、再挿管率、人工呼吸器関連再挿管率では有意差認めなかった。抜管後NIPPV使用はL群、H群それぞれ10例(16.4%)、3例(5.5%)で有意ではないものの、H群の方が低い傾向であった。【結語】 心臓手術後24時間以内における早期High PEEP抜管は有用な可能性があると考える。
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