第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(ポスター発表)

蘇生

[P101] 一般演題・ポスター101
蘇生02

Sun. Mar 3, 2019 11:00 AM - 11:50 AM ポスター会場19 (国立京都国際会館1F イベントホール)

座長:小林 忠宏(国立大学法人山形大学医学部附属病院救急科)

[P101-1] 体温管理療法を施行した心肺停止蘇生後患者における血清NSE値の検討

木村 康宏, 岡野 弘, 大和田 玄, 吉田 輔, 七尾 大観, 藤本 潤一, 西澤 英雄 (横浜労災病院 中央集中治療部)

【緒言】体温管理療法を施行した心肺停止蘇生後患者において、自己心拍再開後24-72時間後に採取した血清NSE(Neuron Specific Enolase)値を用いて、神経学的予後予測の有用性について検討を行った。【対象】当院ICUで2016年12月から2018年8月にかけて心肺停止蘇生後に体温管理療法を施行し、少なくとも自己心拍再開から24時間後に血清NSE値を確認することのできた28症例【方法】体温管理療法を施行した心肺停止蘇生後患者に対し、自己心拍再開から24時間後、48時間後、72時間後の血清NSE値を測定し、体温管理療法終了後の神経学的予後(Cerebral Performance Categories, CPCs)との関連性を評価した。【結果】自己心拍再開後24-72時間後のNSE値の最高値が95ng/ml以上の時、該当する16症例はすべてCPC4-5の神経学的転帰不良例であった。神経学的転帰良好例(CPC1-2)は、自己心拍再開後24-72時間後の血清NSE値に経時的低下傾向を認めた。自己心拍再開後24-72時間後のNSE値の最高値と、体温管理療法開始時の初期BIS値との間には負の相関関係がみられた。【結論】体温管理療法を施行した心肺停止蘇生後患者において、自己心拍再開から24-72時間後の血清NSE値は、神経学的予測因子として有用である。