[P101-6] 当院の体外循環式心肺蘇生(ECPR)症例の治療成績について
背景)ECPRは心肺停止患者において、通常のCPRに比べて有用であることが報告されている。一方でECPRの治療効果には経皮的心肺補助装置導入までの時間など、医療サイドの因子も大きく関与しているとされ、すべての施設で同様の効果が得られるかどうかは疑問である。当院でも難治性の心肺停止患者に対しECPR導入してきたのでその成績について報告する。目的)当院において、ECPRを行われた患者をretrospectiveに検討し、これを報告する。方法)当院にて2011年より2016年までPCPSを使用した98症例を検証。24例がECPR以外の理由でPCPSを使用されており、5例は大動脈解離、1例はデータ不足で68例を検証した。結果)68症例のうち、23症例(34%)が生存退院になった。最終診断としては、診断(死亡、生存)の順で示す。急性冠症候群31(21, 10)、心不全5(4, 1)、electrical storm 6 (3, 3)、心筋炎 2 (2, 0 )、心破裂 10 (7, 3)、心タンポナーデ 4 (1, 3)、肺塞栓 3 (1, 2)、そのほか 7 (6, 1)であった。結論)当院におけるECPRの成績は生存退院率34%であった。