第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(ポスター発表)

循環 症例

[P17] 一般演題・ポスター17
循環 症例02

Fri. Mar 1, 2019 11:00 AM - 11:50 AM ポスター会場17 (国立京都国際会館1F イベントホール)

座長:原口 剛(公益財団法人日本心臓血圧研究振興会附属榊原記念病院集中治療部)

[P17-3] 心不全患者におけるトルバプタンとSGLT2阻害剤の併用の有効性と安全性についての検討

高木 篤俊 (越谷市立病院 循環器科)

背景:心不全患者の体液コントロール目的にループ利尿時に加えTolvaptanを使用するケースが増加している。しかしそれでも経過中に新たな利尿が求められる症例に遭遇する。近年、2型糖尿病治療剤であるSGLT2阻害剤(sodium glucose cotransporter 2 inhibitor)を使用したEMPA-REG OUTCOMEが報告され、糖尿病患者における心不全患者の死亡率の低下が示された。目的:我々はTolvaptan が既に投与されている糖尿病合併心不全患者にSGLT2阻害剤を導入し良好な経過を得た複数症例を経験した。これまでTolvaptanとSGLT2阻害剤の併用における有効性・安全性についての報告は少ない。患者背景:これまで自身の外来患者で既にTolvaptanを開始され、SGLT2iを新たに開始した 8症例。 平均年齢78.5±5.4歳。 女性2人。基礎疾患:心筋症3例、弁膜症2例、不整脈3例。方法:其々のSGLT2阻害剤投与開始後6か月での体重・HbA1c(%)・BNP(pg/ml)・Cre(mg/dl)の前後で平均値の推移を観察した。結果:各平均値HbA1c:6.775→6.625、BNP:573.4→322.3、Cre:1.81→1.74であった。結語:少数症例ではあるが、今回の観察では著明な有害事象は認められず、いずれの観察項目も増悪傾向は認めなかった。今後TolvaptanとSGLT2阻害剤の併用療法は心不全治療の有用な選択肢となりえる可能性があると考えられる。