第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(ポスター発表)

チーム医療

[P43] 一般演題・ポスター43
チーム医療02

Sat. Mar 2, 2019 11:00 AM - 11:40 AM ポスター会場2 (国立京都国際会館1F イベントホール)

座長:神谷 健司(近畿大学医学部附属病院集中治療部)

[P43-3] 当院で開始した特定行為業務の3ヶ月間評価

佐藤 大樹 (社会医療法人 北海道循環器病院 看護部)

【目的】当院では2017年に集中ケア認定看護師が特定行為研修を受講し特定行為研修修了看護師(5区分14行為)となった。2018年4月より特定行為研修修了看護師は心臓血管外科チームの一員となり、特定行為を院内で実施している。当院では院内で特定行為を活用し、患者・家族へ質の高い看護・医療を提供することを目的に特定行為を開始したため開始後3ヶ月間の現状と評価を行った。【方法】(1)平成30年4月~6月に行われた特定行為実施件数を調査した。研修修了した特定行為は14行為であるが心臓血管外科からの指示のもとで実施した特定行為も含めて調査を行った。(2)平成30年7月に医師、看護スタッフにアンケート調査した。【結果】平成30年4月から6月までの特定行為実施件数を調査した。調査期間:平成30年4月~6月 。患者総数:39名(男23名女16名)患者年齢:74.7±9.3 特定行為数は104件。上位5行為は中心静脈カテーテルの抜去28件、胸腔ドレーンの抜去19件、心嚢ドレーンの抜去15件、脱水症状に対する輸液による補正13件、侵襲的陽圧換気の設定の変更13件となった。特定行為業務開始後3ヶ月評価アンケートを実施した。対象者:医師17名、看護部スタッフ106名、計123名。アンケート回収率:医師65%、看護スタッフ67%、計66% 調査内容:(1)特定行為を院内で3ヶ月実施してきたことの意見(自由記載) (2)特定行為38項目のうち実施してほしい行為(複数回答可)(3)特定行為以外の実施してもらいたい診療の補助行為(自由記載)(1)について看護スタッフからは治療についての相談がしやすくなった、患者を待たせることなく処置が行えたなどの有効性を示す意見と、指示簿を医師よりも具体的に記載して欲しい、内科患者も診て欲しいなどの要望を示す意見が多くを占めた。医師からは助かっていますなどの有効性を示す意見と、医療判断を行う基礎知識の不足があるため学習が必要などアドバイスを示す意見が多くを占めていた。(2)については中心静脈カテーテルの抜去、脱水症状に対する輸液による補正、胸腔ドレーンの抜去、高カロリー輸液の投与量調整、気管チューブ位置調整が上位5行為となった。(3)については中心静脈カテーテル・胸腔ドレーン挿入、救急隊からの受け入れ対応、検査の同意確認などが挙げられた。【結語】特定行為に対する院内への周知が必要である。特定行為を自立して実施できるように更なる学習が必要である。