[P59-3] 生命危機場面における病棟看護師の看護行為への満足度の実態調査
【背景】先行研究では、急変場面において看護への悔いを感じる看護師が存在すると報告されている。一方2008年以降、本邦での院内急変対応システムは一般社団法人医療安全全国共同行動より院内急変時の迅速対応及び体制の構築が推奨されてきた。
【目的】そこで、本研究の目的は、院内急変対応システムを導入している医療機関に勤務する病棟看護師(以下Ns.)の生命危機場面における看護行為への満足度の実態を明らかにすることとした。
【方法】平成29年4月から12月に無記名自記式質問紙による実態調査を行った。対象は、院内急変対応システム要請下で生命危機場面を経験したことがある4施設のNs.とした。質問内容は、看護行為を示した上で、「生命危機場面における看護行為に満足したか」(以下満足度)を5段階で評価し、その理由を自由記載で求めた。自由記載はカテゴリー化し出現頻度をカウントした。
【結果】配布数158、回収数103(回収率65.2%)、そのうち有効回答数は86(有効回答率83.5%)であった。満足度は、「満足した」2名(2.3%)、「少し満足した」12名(14.0%)、「どちらでもない」33名(38.4%)、「あまり満足しなかった」28名(32.6%)、「満足しなかった」11名(12.8%)だった。満足度の回答理由は79名(91.9%)から得られた。「満足しなかった」「あまり満足しなかった」と評価した理由は、「役割が果たせなかった」「役割が分からない」「采配できず」「救命できなかった」「情報共有ができず」等が挙がった。また満足度の回答理由について「分からない」と回答した者は22名(27.8%)存在した。
【結論】45.4%のNs.が看護行為に「満足しなかった」「あまり満足しなかった」と回答した。満足度の理由には、チームメンバーとの連携や患者予後に関連するものが挙げられていた。一方で、満足度の回答理由で「分からない」としたNs.が27.8%存在した。このことから、Ns.の満足度が低かった原因として、生命危機場面における看護役割やその評価指標が不明確であることが原因として考えられる。以上のことから、看護の役割を明らかにすると共に、看護行為の評価基準を作り、Ns.が患者の予後だけでなく看護行為をプロセスで評価できるようにする必要がある。このことによりNs.は適切な振り返りができ、看護行為の満足度が上がり、ひいては院内急変対応システムの充実と普及に繋がると考える。
【目的】そこで、本研究の目的は、院内急変対応システムを導入している医療機関に勤務する病棟看護師(以下Ns.)の生命危機場面における看護行為への満足度の実態を明らかにすることとした。
【方法】平成29年4月から12月に無記名自記式質問紙による実態調査を行った。対象は、院内急変対応システム要請下で生命危機場面を経験したことがある4施設のNs.とした。質問内容は、看護行為を示した上で、「生命危機場面における看護行為に満足したか」(以下満足度)を5段階で評価し、その理由を自由記載で求めた。自由記載はカテゴリー化し出現頻度をカウントした。
【結果】配布数158、回収数103(回収率65.2%)、そのうち有効回答数は86(有効回答率83.5%)であった。満足度は、「満足した」2名(2.3%)、「少し満足した」12名(14.0%)、「どちらでもない」33名(38.4%)、「あまり満足しなかった」28名(32.6%)、「満足しなかった」11名(12.8%)だった。満足度の回答理由は79名(91.9%)から得られた。「満足しなかった」「あまり満足しなかった」と評価した理由は、「役割が果たせなかった」「役割が分からない」「采配できず」「救命できなかった」「情報共有ができず」等が挙がった。また満足度の回答理由について「分からない」と回答した者は22名(27.8%)存在した。
【結論】45.4%のNs.が看護行為に「満足しなかった」「あまり満足しなかった」と回答した。満足度の理由には、チームメンバーとの連携や患者予後に関連するものが挙げられていた。一方で、満足度の回答理由で「分からない」としたNs.が27.8%存在した。このことから、Ns.の満足度が低かった原因として、生命危機場面における看護役割やその評価指標が不明確であることが原因として考えられる。以上のことから、看護の役割を明らかにすると共に、看護行為の評価基準を作り、Ns.が患者の予後だけでなく看護行為をプロセスで評価できるようにする必要がある。このことによりNs.は適切な振り返りができ、看護行為の満足度が上がり、ひいては院内急変対応システムの充実と普及に繋がると考える。