第46回日本集中治療医学会学術集会

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一般演題(ポスター発表)

教育

[P75] 一般演題・ポスター75
教育02

Sat. Mar 2, 2019 2:00 PM - 2:40 PM ポスター会場13 (国立京都国際会館1F イベントホール)

座長:白坂 雅子(日本赤十字社福岡赤十字病院ICU/CCU)

[P75-5] 酸素療法デバイスの適正使用を目指す取り組みとコスト削減

前田 智美, 村中 晋也 (国民健康保険 小松市民病院 臨床工学科)

【はじめに】従来A病院では、酸素療法には,鼻カニュラ,中濃度マスク,リザーバーマスク,海外製の解放型マスク,ベンチュリーマスクを使用しており、多種多様であった.2008年より医師、看護師向けに酸素療法デバイス(以下デバイス)の取扱いとターゲットSpO2を勉強会に取り入れ、年に数回行っていた。2006年日本呼吸器学会から酸素療法ガイドラインが発表されているが、当院では酸素療法に関かわる医療者が理解しているとは言いがたい状況であった。2015年12月にデバイスを鼻カニュラ,オープンフェースマスク,ハイフローシステムの3種類にし、簡素化を図った。デバイスの適正使用を目指す取り組みによりコスト削減が可能になったので報告する。【方法】一定期間の使用したデバイス種類別にデバイスのコストと酸素使用量の算出を行った。【結果】※ハイフローシステムは、年間10件程度である。デバイスの使用件数は年々増加しているが、デバイスの単価は244.42円になり、年間平均4.3-15.7万円の経費削減となった。人工呼吸器使用件数は2011年12月からは横ばいであるが、酸素使用量が減少し、年間平均13万-22万円の経費削減となった。デバイスと酸素使用量の経費は年間平均17.3-37.9万円削減された。【結論】酸素療法デバイスが多岐にわたり、その特性を理解し適切に使用されることが望ましい。酸素マスクの使用割合には変化があるが、デバイスを簡素化し、ターゲットSpO2が周知しつつあること、酸素療法デバイスの適正使用を目指す取り組みにより酸素使用量が減少できた可能性が示唆された。
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