[P84-6] 人工呼吸器離脱プロトコル導入後の変化と今後の課題
【背景】当院ICUでは2015年度より,人工呼吸器離脱プロトコル(以後プロトコルとする)を導入したが,その有用性について,評価していない.
【目的】プロトコル導入後の変化と今後の課題を明確にする
【方法】研究は後方視的調査法にて行った.対象者は2014年度にICUに入室し,人工呼吸器管理を受け,人工呼吸器を離脱した患者(プロトコル導入前)と,2015~2017年度にICUに入室し,プロトコルを適応した患者とした.気管切開患者とICUで死亡した患者は除外した.評価方法:2014年度のプロトコル導入前のデータと導入後の各年度のデータでt検定を用いて比較検討した.データは年齢,性別,診療科,予定手術入院患者/院内急変患者,人工呼吸器装着期間,在院日数とした.
【結果】2014年~2017年で患者の年齢,性別に有意差は認めなかった.診療科は2016年度で心臓血管外科の患者が少なかった.プロトコル導入前と比較し,有意差を認めた項目は「2016年度:人工呼吸器装着期間(予定手術)1856分(p=0.02)」であった.また,2017年の人工呼吸器装着期間(予定手術)では有意差を認めなかったが「2017年度:在院日数(予定手術)30日(p=0.04)」であった.特に心臓血管外科の2017年度在院日数(予定手術)22日(p=0.02)で有意差を認めた.
【結論】プロトコル導入により,人工呼吸器装着期間,在院日数の短縮化が得られていることを期待していたが,統計的に差を認めない項目が多かった.しかし,人工呼吸器装着期間,在院日数ともに,平均値は短縮しており、プロトコルが関係している可能性はある.今後も,プロトコル活用方法について検討を重ねていく.
【目的】プロトコル導入後の変化と今後の課題を明確にする
【方法】研究は後方視的調査法にて行った.対象者は2014年度にICUに入室し,人工呼吸器管理を受け,人工呼吸器を離脱した患者(プロトコル導入前)と,2015~2017年度にICUに入室し,プロトコルを適応した患者とした.気管切開患者とICUで死亡した患者は除外した.評価方法:2014年度のプロトコル導入前のデータと導入後の各年度のデータでt検定を用いて比較検討した.データは年齢,性別,診療科,予定手術入院患者/院内急変患者,人工呼吸器装着期間,在院日数とした.
【結果】2014年~2017年で患者の年齢,性別に有意差は認めなかった.診療科は2016年度で心臓血管外科の患者が少なかった.プロトコル導入前と比較し,有意差を認めた項目は「2016年度:人工呼吸器装着期間(予定手術)1856分(p=0.02)」であった.また,2017年の人工呼吸器装着期間(予定手術)では有意差を認めなかったが「2017年度:在院日数(予定手術)30日(p=0.04)」であった.特に心臓血管外科の2017年度在院日数(予定手術)22日(p=0.02)で有意差を認めた.
【結論】プロトコル導入により,人工呼吸器装着期間,在院日数の短縮化が得られていることを期待していたが,統計的に差を認めない項目が多かった.しかし,人工呼吸器装着期間,在院日数ともに,平均値は短縮しており、プロトコルが関係している可能性はある.今後も,プロトコル活用方法について検討を重ねていく.