[P94-5] 敗血症性播種性血管内凝固症候群における凝固線溶マーカーと予後との関連-8症例の検討-
【背景】 敗血症に播種性血管内凝固症候群 (Disseminated Intravascular Coagulation: DIC)を合併すると予後不良であることが知られている。これまで予後予測因子として、様々なマーカーが報告されているが未だ確立されたものはない。
【目的】 敗血症性DIC患者において、DIC診断項目および項目外の凝固線溶マーカーを測定し、 予後との関連を検討すること。
【方法】 対象は2016年5月から2017年3月に当院集中治療室に入室し、敗血症性DICの診断となった患者のうち、文書による同意を得られた8例。28病日における生存群(5例),死亡群(3例)に分け、急性期DICスコアを用いてDICと診断されてから24時間以内の血液を用いて、DIC診断項目(SIRS項目、血小板数、PT-INR、FDP)、DIC診断項目外の凝固マーカー(thrombin・antithrombin III complex (TAT)、prothrombin fragment 1+2 (F1+2) 、soluble fibrin (SF))、抗凝固マーカー(Antithrombin III (AT-III)、Protein C (PC)、Protein S (PS))、線溶マーカー(plasminogen activator inhibitor 1 (PAI-1)、Thrombin-activatable fibrinolysis inhibitor (総TAFI)、活性化TAFI値)を測定し、比較検討を行なった。
【結果】活性化TAFI値は死亡群において有意に高値を示し、活性化/総TAFI比も死亡群で有意に高かった(p<0.01)。その他の項目は生存群と死亡群とで有意な差を認めなかった。
【結論】 少数例での比較検討ではあるが、敗血症性DIC患者において、活性化TAFI値ならびに活性化/総TAFI比が高いことと死亡転帰との関連が認められた。多数例でのさらなる検討が必要である。
【目的】 敗血症性DIC患者において、DIC診断項目および項目外の凝固線溶マーカーを測定し、 予後との関連を検討すること。
【方法】 対象は2016年5月から2017年3月に当院集中治療室に入室し、敗血症性DICの診断となった患者のうち、文書による同意を得られた8例。28病日における生存群(5例),死亡群(3例)に分け、急性期DICスコアを用いてDICと診断されてから24時間以内の血液を用いて、DIC診断項目(SIRS項目、血小板数、PT-INR、FDP)、DIC診断項目外の凝固マーカー(thrombin・antithrombin III complex (TAT)、prothrombin fragment 1+2 (F1+2) 、soluble fibrin (SF))、抗凝固マーカー(Antithrombin III (AT-III)、Protein C (PC)、Protein S (PS))、線溶マーカー(plasminogen activator inhibitor 1 (PAI-1)、Thrombin-activatable fibrinolysis inhibitor (総TAFI)、活性化TAFI値)を測定し、比較検討を行なった。
【結果】活性化TAFI値は死亡群において有意に高値を示し、活性化/総TAFI比も死亡群で有意に高かった(p<0.01)。その他の項目は生存群と死亡群とで有意な差を認めなかった。
【結論】 少数例での比較検討ではあるが、敗血症性DIC患者において、活性化TAFI値ならびに活性化/総TAFI比が高いことと死亡転帰との関連が認められた。多数例でのさらなる検討が必要である。