第46回日本集中治療医学会学術集会

Presentation information

パネルディスカッション

[PD19] パネルディスカッション19
(CE検討委員会企画) 臨床工学技士の集中治療室専従配置に向けて

Sun. Mar 3, 2019 2:00 PM - 3:00 PM 第9会場 (国立京都国際会館2F Room B-2)

座長:相嶋 一登(横浜市立市民病院臨床工学部), 木村 政義(兵庫医科大学病院 臨床工学部)

[PD19-1] やれることはたくさんある

管田 塁1,2,3, 吉永 修平2, 西中 巧2, 澤村 匡史3 (1.済生会熊本病院 臨床工学部 兼 医療情報分析室, 2.済生会熊本病院 臨床工学部, 3.済生会熊本病院 集中治療室)

ライブ配信】

【背景】1996年から平日の日勤帯常駐を開始し、2005年には日勤帯常駐、2013年から当直体制を開始している。【勤務体制】担当スタッフは13名であり、全スタッフが他部署との掛け持ちである。平日の日勤帯は、ICU 1名、HCU+ER 1名が常駐し、17時以降は1名体制となる。土日は、1名のスタッフがICU+HCU+ERに常駐し、24時間勤務を行っている。【業務内容】業務内容は、ME機器管理業務、患者管理業務、記録管理業務である。ME機器管理業務は、ICUで使用するME機器の日常点検と使用前点検、トラブル対応などを行っている。患者管理業務は、カンファレンスへの参加と提言、ME機器の準備と装着、SBT、リハビリテーション介助などを行っている。記録管理業務は、電子カルテのマスタ作成と管理、SBT記録や人工呼吸器離脱パスの作成と管理、SOFA score テンプレートの作成と記録を行っている。【メリット】患者管理業務では、CEがアセスメントした内容をDrやNsと共にディスカッションし、至適デバイス選択と至適設定を提案している。また、CEがSBTを実施することにより、SBT開始~抜管までの時間が短縮し、人工呼吸器装着時間の短縮に貢献した。2018年からは肺エコー業務を開始し、気胸や無気肺の有無などの判定を行っている。また、インペラの運用開始に伴い、位置確認の心エコーを試験運用中である。記録管理業務では、人工呼吸器離脱パスとSBT記録を定期的に分析し、現場へのフィードバックと内容の改訂を行っている。2017年には、救急外来での問診入力業務(問診ソフトを使用した問診入力)を開始したが、現在、運用改定中である。2018年から電子カルテへのSOFA score 入力を行っている。【デメリット】勤務上、当直明けの休みが発生するため、他部署が人手不足になる場合がある。スタッフ教育については、他部署との掛け持ちのため、教育期間にバラツキがある(6ヶ月~8ヶ月)。また、各個人のアセスメント力に差があるため、継続的な教育が必要である。【今後の展望】患者管理業務では、肺エコー業務を充実させ、疾病の検出とアセスメント力の向上に努める。また、インペラにおける心エコー業務も教育を進めていく。記録管理業務では、データを可視化し、リアルタイムなデータを現場にフィードバックしてPDCAサイクルを回していく。また、問診ソフトと電子カルテのデータを活用し、ICU入退室基準やICU退室日予測ツールの作成などを考えている。【まとめ】ICU常駐を継続するためには、新たな業務を開拓していくことが必要である。そして、適切なアセスメントができ、他職種へ提案できる人材が必要である。それに加え、データの活用と分析結果から、様々な視点でICUの運営について寄与することができれば、CEの常駐が必然になると考える。