[SY13-1] 基調講演（総論） 重症患者の睡眠：良い介入のための基礎知識
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なぜ、ICUや病棟に滞在する急性期患者は、ベッドサイドに行くたびに眠っているように見えるのに、不眠を訴えるのか。このような疑問を抱いたことはないだろうか。ここでは、重症患者に起こる睡眠障害に対して、より良い予防的・治療的、薬物学的・非薬物学的介入を行うために理解しておくべき基礎知識を共有したい。その要点を、以下の7つの疑問に答える形で進める。1. 正常な睡眠はどのようなパターンかを示すか、2. 急性期に睡眠構築がどのように変化するか、3. なぜそのような変化が起こるか、4. なぜ睡眠障害を改善しなければならないのか、5. 増悪因子は何か 、6. 何をすべきか、7. ピットフォールがないか、である。筆者は研修医の頃、指導医から「なぜそうなるか」「なぜそうすべきか」を考える重要性を嫌というほど叩き込まれた。この二つの「なぜ」を忘れずに、上記の7つの項目にできるだけシンプルに答えたい。