蒲地正幸1,相原啓二1,真弓俊彦2,佐多竹良3 (1.産業医科大学病院 集中治療部 2.産業医科大学 救急医学講座 3.産業医科大学 麻酔科学講座)
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Pro-Con 6 ICU患者の急性期投与エネルギー量は20~25 kcal/kgも必要ない
2014年2月27日(木) 13:20 〜 13:50 第5会場 (国立京都国際会館 1F Room E)
座長:国元文生(群馬大学医学部附属病院 集中治療部)
生体へのエネルギー基質供給は、外的エネルギー基質と体内組織から動員される内的エネルギー基質の和となっている。健常時は、エネルギー消費量に相当するエネルギー基質を補充すれば、組織構成成分の異化を生ずることなく生体機能を維持することができる。しかしながら、重症患者は侵襲刺激により遊離されるメディエーターや副腎皮質ホルモンなどの作用により異化反応優位の代謝動態となっている。このような患者への消費エネルギー相当分の外的補充は、実質的にはエネルギー基質過剰供給となり患者にさらに代謝ストレスを加えることになる。ICU患者の外的投与エネルギー目標量はその病期病態により異なると予想される。非侵襲期には有用となるエネルギー消費量の実測値や計算式による予測値も侵襲期にはもはや外的エネルギー投与量設定の指標とならない。このDebateが急性期栄養管理に示唆を与えてくれることを期待する。
北村伸哉1,加古訓之1,五十嵐一憲1,富田啓介1,島居傑1,田中久美子1,織田成人2,大島拓2 (1.君津中央病院救命救急センター 救急・集中治療科 2.千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学)