第41回日本集中治療医学会学術集会

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Pro-Con 9 敗血症性ショックの初期輸液にはリンゲル液よりもアルブミンを優先して用いる

2014年2月27日(木) 15:00 〜 15:30 第5会場 (国立京都国際会館 1F Room E)

座長:江口豊(滋賀医科大学 救急集中治療医学講座)

Surviving Sepsis Campaign Guidelines 2012では、重症敗血症・敗血症性ショックの初期輸液として晶質液を推奨(Grade 1B)し、最低30ml/kgの晶質液(部分的に等価のアルブミンでも可)(Grade 1C)で 、大量の晶質液を必要とするような場合にはアルブミンの使用を考慮してもよい(Grade 2C)とされている。一方、日本版敗血症診療ガイドラインでは、初期輸液には晶質液だけでなくアルブミン液と赤血球輸血を考慮する(2B)となっている。アルブミン使用の根拠として、SAFE studyで重症敗血症では28日死亡率に有意差はないもののアルブミン投与群の方が死亡率は低く、重症敗血症/敗血症性ショックを対象にしたメタ解析ではアルブミン投与群の死亡率は有意に低かった。しかしながら、アルブミン投与を優先するかの報告はないことから具体的はアルブミン使用法について議論していく。