工藤大介 (東北大学病院 救急科・高度救命救急センター)
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症例検討“ドクターI(Intensivist)” 4 凝固線溶異常
2014年2月28日(金) 11:00 〜 11:40 第5会場 (国立京都国際会館 1F Room E)
座長:石倉宏恭(福岡大学医学部 救命救急医学講座(兼)福岡大学病院 救命救急センター)
重症患者を管理する際、凝固線溶異常の合併に遭遇する機会は多い。しかしながら、凝固線溶障害の評価を的確に実施できる集中治療医は残念ながら多いといえず、治療方針の決定に難渋する場合がある。ICU入室時の約50%の患者はすでに血小板減少状態にある。血小板減少の原因として最も発生頻度の高い病態はDICであるが、その他にヘパリン起因性血小板減少症やITP、あるいは溶血を合併するTTP/HUSを鑑別する必要がある。また、検査結果の把握の際にも注意を要する。抗菌薬が投与された患者や低栄養状態の患者などは凝固検査は異常を呈するし、採血の手順に配慮を欠いた場合も、凝固検査異常や偽性血小板減少症をきたす。また、肝障害に代表される基礎疾患自体が凝固線溶異常の原因となる場合がある。以上、今回は救急・集中治療領域でときに遭遇する凝固線溶異常について、評価手順ならびに治療法のポイントについて皆さんと一緒に考えたいと思う。
金井理一郎 (杏林大学病院 麻酔科)
福田賢一郎 (昭和大学病院 救命救急センター)
鍋田雅和 (久留米大学医学部 救急医学)