日下琢雅 (名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野)
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症例検討“ドクターI(Intensivist)” 7 呼吸不全
2014年2月28日(金) 15:20 〜 16:00 第5会場 (国立京都国際会館 1F Room E)
座長:大塚将秀(横浜市立大学附属市民総合医療センター 集中治療部)
症例:46歳女性。身長155cm、体重46kg。1年前に全身倦怠感が出現。急性リンパ性白血病と診断され、化学療法を受けた。寛解に至って約6ヶ月前に同種骨髄移植を施行したが、その後再燃があり化学療法を受けていた。1ヶ月前から感染所見が悪化した。起炎菌は不明だったため、各種抗菌薬が投与された。昨夜から軽度の呼吸困難が出現した。酸素療法を開始したが酸素化不良が続くため、集中治療室に入室した。入室時はリザーバーマスクで酸素10L/minを吸入し、呼吸回数30/min、SpO2 89%。意識清明で、血圧164/96mmHg、心拍数102/min。昨夜は全く寝られず、やや憔悴した表情だが、不穏興奮はなく、問いかけには短い単語で応答可能だった。なお、職業は現役の臨床検査技士で、他院に勤務していた。家族は、夫のほかに10歳の娘と8歳の息子がいた。
宮崎裕也 (東京女子医科大学 中央集中治療部)
塩塚潤二 (Clinical Research Fellow, University Health Network and Mount Sinai Hospital, Interdepartmental Division of Critical Care Medicine, University of Toronto, Canada)
栗山直英 (藤田保健衛生大学医学部 麻酔・侵襲制御医学講座)