荻野泰明 (山口大学病院 先進救急医療センター)
セッション情報
医師部門 » 症例検討“ドクターI(Intensivist)”
症例検討“ドクターI(Intensivist)” 8 不穏
2014年2月28日(金) 16:00 〜 16:40 第5会場 (国立京都国際会館 1F Room E)
座長:祖父江和哉(名古屋市立大学大学院医学研究科 生体総合医療学麻酔・危機管理医学)
<不穏>は臨床現場でよく使用される用語であるが、明確な定義はない。急に発生した「穏やかでない状態」「落ち着かない状態」と認識されているのではないか。<不穏>の多くは、せん妄などの高次脳機能障害である。せん妄の誘発因子には、心理的因子、身体的因子、環境因子があるが、ICUでは非常に多くの因子が発症に関与する。また、様々な病態がおこるICUではせん妄以外の原因も念頭に置く必要がある。まず、不適切な鎮痛状態や鎮静状態でないことをチェックする。呼吸・気道の異常、循環の異常、中枢神経の異常など危機的問題の徴候である可能性も考える必要がある。さらには、カーテルの不快感、雑音、照明、温度などの環境要因も見逃してはならない。本セッションでは、<不穏>となった症例を取り上げ、その原因と対処を検討してみたい。
加藤之紀 (大津市民病院 集中治療部)
山口嘉一 (横浜市立大学 麻酔科)
奥村将年 (大阪市立総合医療センター 集中治療部)