第41回日本集中治療医学会学術集会

セッション一覧

合同プログラム » シンポジウム(合同)

シンポジウム 1 基調講演

2014年2月27日(木) 14:10 〜 14:40 第3会場 (国立京都国際会館 1F さくら)

座長:布宮伸(自治医科大学附属病院 集中治療部)、行岡秀和(大阪行岡医療大学 医療学部理学療法学科 救急医学講座)

シンポジウム 1 日本版PADガイドライン(JPAD)の作成とせん妄患者へのチームケアアプローチ

2014年2月27日(木) 14:40 〜 17:10 第3会場 (国立京都国際会館 1F さくら)

座長:布宮伸(自治医科大学附属病院 集中治療部)、行岡秀和(大阪行岡医療大学 医療学部理学療法学科 救急医学講座)

米国集中治療医学会(SCCM)による「2013 PAD guidelines」の公表を受けて,日本集中治療医学会でも成人重症患者に対する疼痛,不穏,せん妄管理の日本版ガイドライン(J-PAD)の作成に向けて昨年2月に正式に委員会を立ち上げ,これまで複数回の会合を重ねてきた.その要点は,2013 PAD guidelinesに記載された成人重症患者管理の潮流の確認と内容の検討,そして日本語関連文献を通した国内事情の確認である.重症患者管理病棟の運営形態や看護体制,多職種間協力,全体の医療経済の違いなど,米国とは微妙に異なる我が国の国内事情に合わせ,2013 PAD guidelinesの内容をいかに落とし込むかに腐心した.本シンポジウムでは,委員会メンバーよりその内容を原案として公表して頂き,フロアとの討議を通して国内で広く実行可能なガイドラインとしてブラッシュアップしたいと考えている.

シンポジウム 2 重症心不全におけるICUからの心臓リハビリテーション介入(日本心臓リハビリテーション学会との合同企画)

2014年2月28日(金) 14:00 〜 16:00 第2会場 (国立京都国際会館 2F Room A)

座長:中川晋(東京都済生会中央病院 循環器科)、山田純生(名古屋大学大学院医学系研究科 リハビリテーション療法学専攻)

本シンポジウムは「重症心不全におけるICUからの心臓リハビリテーション介入」をテーマに、日本心臓リハビリテーション学会と日本集中治療学会の共同開催として行われます。シンポジウムでは、重症心不全の医学的管理から急性期リハ看護ならびに運動、栄養介入まで、それぞれ臨床でご活躍の先生方から幅広くご報告して頂きます。重症心不全はICUでも特に高リスク患者として扱われるだけに、リハビリテーション介入の時期あるいは内容に関する考え方は個々の症例あるいは施設で異なるのが実状だと思います。本シンポジウムでは先進的な取り組みをしている多職種の先生方から具体的活動をご提示頂き、重症心不全のICU管理に寄与する考え方を整理できればと思います。皆様の多数のご参加をお待ちしております。

岩津弘太郎1,小林聖典2,河野裕治1,三瓶秀幸1,萩原悠太1,貝沼関志3,六鹿雅登4,碓氷章彦4,山田純生1 (1.名古屋大学大学院医学系研究科 リハビリテーション療法学専攻 2.名古屋大学医学部附属病院 リハビリテーション部 3.名古屋大学医学部附属病院 外科系集中治療部 4.名古屋大学大学院医学系研究科 心臓外科 )

シンポジウム 3 日本集中治療医学会・日本救急医学会合同 終末期診療ガイドライン作成(日本救急医学会との合同企画)

2014年2月28日(金) 09:40 〜 12:00 第3会場 (国立京都国際会館 1F さくら)

座長:水谷太郎(筑波大学医学医療系 集中治療部)、横田裕行(日本医科大学大学院医学研究科 救急医学分野)

終末期の医療を如何に行うべきかは医療従事者のみならず一般市民にも関わりの深い重要な課題である。集中治療や救急医療の領域では、懸命な治療努力にもかかわらず期せずして終末期に至ることが稀ではない。日本集中治療医学会および日本救急医学会はそれぞれ専門の立場から様々な取り組みを行い、既に「集中治療における重症患者の末期医療のあり方についての勧告」(2006年)および「救急医療における終末期医療に関する提言(ガイドライン)」(2007年)が公表されている。これらは急性期の終末期医療において重要な道しるべの役割を果たしてきたが、時代と社会の変化に伴い改訂すべき部分が生じてきた。両学会は新しいガイドラインを作成するに当たり、これを合同のものとする方針で協議を重ねてきた。本シンポジウムが、終末期医療に関する議論を深め、より良い合同ガイドラインを作るための一助となれば幸いである。

佐藤章1,横田裕行2,木下順弘3,石松伸一3,黒川顕3,布施明3,田中秀治3,箕輪良行3,島崎修次3,有賀徹3 (1.埼玉医科大学国際医療センター 地域救急医療研究部門 2.日本医科大学高度救命救急センター 3.救急医療における終末医療のあり方に関する委員会)

シンポジウム 4 日本版ICUにおける栄養管理ガイドライン作成

2014年3月1日(土) 09:50 〜 12:00 第3会場 (国立京都国際会館 1F さくら)

座長:小谷穣治(兵庫医科大学病院 救急・災害医学講座・救命救急センター)、西田修(藤田保健衛生大学医学部 麻酔・侵襲制御医学)

古来より重症病態の予後に栄養が深く関連することは経験的に認知されてきたが、ここ30年で栄養投与法や栄養剤が臓器障害や感染に関わる免疫能を制御し、予後をも左右することが明らかになり、21世紀に入り、国外ではそれらエビデンスの集大成として、それぞれの地域の事情を考慮した多くのガイドラインが作成された。翻って本邦ではNST活動がどの病院にも定着し、その質の向上を極める段階に入った。折しも国内外から免疫修飾栄養素を配合した栄養剤が発売され、臨床現場でもその理解に基づく使い分けが必要となってきた。そこで、本学会では本邦の臨床現場に則したガイドラインの作成を目的に委員会を立ち上げた。本日は作成中の各分野を概説すると同時に、ガイドライン作成方法の基本法の解説と、日本静脈経腸栄養学会からの批評を頂き、本ガイドラインの作成方向を正す導く礎としたい。

シンポジウム 5 腎不全に心不全・呼吸不全を合併した患者の血液浄化法とその管理(血液浄化心不全治療研究会との合同企画)

2014年3月1日(土) 09:50 〜 12:00 第7会場 (国立京都国際会館 2F Room B-2)

座長:坂本照夫(久留米大学医学部 救急医学講座)、鵜川豊世武(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 救急医学分野)

近年、血液浄化法の中でも種々の持続的血液浄化法が考案され,腎不全のみならず,肝不全や敗血症など多臓器障害への対応治療としても広く報告されている.
重篤な侵襲を受けた患者は,人工呼吸を受けつつ,循環管理、急性血液浄化法を必要とする場合があり,呼吸不全・心不全・腎不全が独立して発生している患者もいるが、心肺機能と腎機能が相互に関係する場合も少なくない.
重症低酸素血症は心機能を抑制し,呼吸器系の弾性抵抗や粘性抵抗の増大による呼吸仕事量の増加はさらに心負荷をかける.心腎不全は,血液浄化中の循環動態が不安定で水分コントロールを難しくさせる.
ICU における重症患者においては,心肺腎の連関を評価し,さらに栄養管理や適切な鎮痛・鎮静管理を行い,ABCDE バンドルで代表される全身管理が必要となる.そのためには,医師・看護師・臨床工学技士・理学療法士・栄養士のチームとして取り組みが重要である.