The 34th Annual Meeting of Japanese Society for Infection Prevention and Control

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パネルディスカッション

パネルディスカッション2
抗菌薬TDMガイドライン:再改定に向けて始動

Fri. Feb 22, 2019 10:35 AM - 12:05 PM 第4会場 (神戸ポートピアホテル 南館1F 大輪田A+B)

座長:竹末 芳生(兵庫医科大学 感染制御学), 木村 利美(東京女子医科大学 薬剤部)

【座長の言葉】
2012年8月に初版の抗菌薬TDMガイドラインを発表し、その後2016年10月に改定を行った。初版ガイドラインによりTDMの「標準化」がなされ、改定によりその内容が各施設で「実用化」された。しかし勧告によっては、臨床的なエビデンスが十分でなく、今後の臨床的検証が必要とした項目もいくつかあった。その問題に関し、2018年に行われた日本感染症学会と日本化学療法学会の合同学会で行われたシンポジウム「抗菌薬TDMガイドライン:今後の臨床的検証”が必要とした推奨内容を中心に」にて、いくつかの解答がなされ、また修正が必要な項目も浮き彫りにされた。このような背景もあり、また前回の改定からすでに2年経過したことから、この度、日本化学療法学会、日本TDM学会にて、新たな委員を選出し、再改定作業が開始された。大きなポイントとしては、バンコマイシンの目標トラフ値(10~15μg/mL)達成には、推奨された15 mg/kg × 2回/日では不十分であり、負荷投与に加え維持量を増やした新たなレジメンを推奨すること、テイコプラニンにおいては心内膜炎、骨髄炎でのトラフ≧20μg/mLを達成する初期3日間の新高用量レジメンを提案することであり、多施設での臨床的検討が始められた。また、従来TDMが保険収載されていない抗菌薬に関しては本ガイドラインの対象としていなかったが、再改定では、薬物動態の解析からTDMが必要と考えられる薬剤に関しては、将来を見据え解説を加えることとした。本ガイドラインは「標準化」から「実用化」へと役割を果たしてきたが、「さらなる展開」を目的として再改定に踏み切った。本シンポジウムでは、各項目の執筆責任者の先生から再改定の方向性に関し発表いただく。多くの先生方に参加いただき、改定での要望などもフロアーからお聞かせいただけたらと期待している。

浜田 幸宏1, 植田 貴史2, 長尾 美紀3, 川村 英樹4, 福永 景子5, 中田 奈々6, 宮崎 泰可6, 木村 利美1, 竹末 芳生2 (1.東京女子医科大学病院 薬剤部, 2.兵庫医科大学病院 感染制御部, 3.京都大学医学部附属病院 検査部・感染制御部, 4.鹿児島大学病院  医療環境安全部 感染制御部門, 5.兵庫医科大学病院 血液内科, 6.長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 呼吸器内科学)

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