The 34th Annual Meeting of Japanese Society for Infection Prevention and Control

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パネルディスカッション

パネルディスカッション5
診療環境の感染対策ピットフォール:歯科・耳鼻科

Fri. Feb 22, 2019 1:30 PM - 3:00 PM 第5会場 (神戸ポートピアホテル 南館1F 大輪田C)

座長:唐木田 一成(東海大学医学部付属八王子病院), 橋本 丈代(福岡大学病院 感染制御部)

【座長の言葉】
 近年、医療環境や医療器具の汚染が医療関連感染やアウトブレイクに寄与することが知られており、環境管理の重要性が認識されるようになっている。今回は、「診療環境の感染対策ピットフォール」と題して、耳鼻科・歯科に焦点を絞り、5名のパネリストの先生方にご登壇いただく。耳鼻科・歯科に焦点を絞ったのには3つの理由がある。1つ目は、これらの診療科では、短時間に多くの患者さんの診察や処置が行われ、実施者の手指衛生の不徹底や不十分な環境整備により、交差感染を起こしやすい環境にあること。2つ目は、診察や処置を介して患者さんの咳嗽やくしゃみを誘発し飛沫を発生することや、口腔、耳鼻・頭頚部の粘膜を直接扱うことで感染性微生物に触れる、飛散することにより環境を汚染しやすい行為が発生すること。3つ目は、診療科に特化した内視鏡や細かな器具の種類や数が多く、使用後の処理方法の実態は不明であり、感染リスクが高いことなどがある。このようなことが現場の診療環境上の感染対策を困難にしている要因となっている。
 また、歯科においては、平成26年に「歯科医療機関における院内感染対策について」として厚生労働省医政局通知が発出されたが、その後の調査では、使用済みのハンドピースについて患者ごとに交換、滅菌している施設は全体の52%という結果であったことが報告されている。さらに平成29年に「歯科医療機関における院内感染対策について」の通知があり、関心の高い話題となっている。このような背景を踏まえ、耳鼻科の感染対策として青木先生、石井先生に実際の取り組みについてご紹介いただく。また歯科診察の環境汚染状況については、医師の視点で唐木田先生、小笠原先生に解説いただき、三浦先生にはその感染対策についてご紹介いただく。意見討論では、耳鼻科・歯科の環境管理を改善するうえで障壁となる問題や、その解決方法、方向性などを見出していきたい。

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