第34回日本環境感染学会総会・学術集会

セッション情報

パネルディスカッション

パネルディスカッション9
カルバペネム耐性/カルバペネマーゼ産生 腸内細菌科細菌感染対策

2019年2月23日(土) 08:40 〜 10:10 第1会場 (神戸国際展示場 2号館1F コンベンションホール)

座長:八木 哲也(名古屋大学大学院医学系研究科 臨床感染統御学), 菅井 基行(国立感染症研究所 薬剤耐性研究センター)

【座長の言葉】
大腸菌やKlebsiella属、Enterobacter属などの腸内細菌科細菌は、尿路感染症や腹腔内感染症の普遍的な原因菌であり、それらの菌群がカルバペネム耐性を獲得することは臨床的に大きな脅威となる。カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)の中でも、特にカルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(CPE)は、菌の水平伝播に加え、プラスミドによる耐性の拡散の可能性もあり、厳重な感染対策が必要である。我が国でのCREの検出頻度は、世界的に流行しているKlebsiella pneumoniaeは比較的少なくEnterobacter属が60-70%を占め、またカルバペネマーゼの種類もIMP型メタロ-β-ラクタマーゼが多いという特徴がある。諸外国に比べると検出頻度は低いとされるが、アウトブレイク事例も散見されている。こうした困った耐性菌が拡がる前に、海外の報告やこれまでの我が国での経験を参考に、十分な備えをする必要がある。CRE/CPE感染症治療を含めた感染対策については未解決な点も多く、現場での対策ではいろいろと疑問点もあると考えられる。今回のパネルディスカッションでは、まず4人の演者の先生方にご登壇頂き、我が国でのCRE/CPEの疫学、CREの感染対策及びアウトブレイクコントロール、そしてCREによる感染症の治療について解説して頂く。その後、聴衆の皆さんも交え、CREの治療も含めた感染対策についてディスカッションを行いたい。現場での感染対策に活かすことができる情報が得られる、有意義なパネルディスカッションとなれば幸いである。

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