第34回日本環境感染学会総会・学術集会

セッション情報

ワークショップ

ワークショップ7
多剤耐性菌アウトブレイク

2019年2月23日(土) 13:10 〜 15:10 第10会場 (神戸国際会議場 4F 401+402)

座長:吉田 正樹(東京慈恵会医科大学 感染制御科), 時松 一成(昭和大学医学部 内科学講座 臨床感染症学部門)

【座長の言葉】
病院内の感染対策は地味な仕事であるが、その最も重要な使命の1つが、「アウトブレイク」を起こさないことである。そのためには、早期にアウトブレイクを察知し、対応してしまえば、速やかに感染の拡大を防止し、早く沈静化させ、再発をさせないということが重要である。しかしながら、抗菌薬の多用、海外からの人や食材の流入、急速に進む高齢化社会など、多剤耐性菌が発生する要因は複雑化し、さらに、MRSA、VRE、MDRP、MDRAなどの従来知られていた耐性菌以外にカルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(CPE)の出現など、種類や想定される感染経路も増え、アウトブレイクへの対応は以前にも増して複雑化してきている。本ワークショップでは、「多剤耐性菌アウトブレイク」を要望演題として多数公募された演題より8つの演題を選定し、今回の学会のテーマ「皆でAMR(やくざいたいせい)時代に臨む」に相応しく多職種で話し合えるワークショップとして企画させていただいた。私たちが平時において備えておくべきことは、「院内感染のアウトブレイクがいつでも起きる可能性がある」ということを認識し、他施設や過去に起きた貴重な事例や研究を検討しておくことである。今回のワークショップを通じて、アウトブレイクを意識した院内感染のサーベイランスの方法や医療スタッフに対する教育や啓発活動、個々の事例において、感染源は何だったのか、感染経路はどうだったか、発症の規模はどの程度だったか、調査した内容は何か、隔離やコホート、消毒はどうしたのか、抗菌薬適正使用や再発防止に向けた有効な取り組みは何か、地域での病院や医療機関での連携はどうしたのか、などなど、実際に起きた事例を通じて、改めて皆で検討し、これからの感染対策に活かせるものは何かを考えたい。

浮村 聡1,2, 西本 香王里2, 西本 研二2, 川上 真樹子2, 北村 悦子2, 馬場 恵美2, 是澤 陽子2, 鳴海 英智2, 中家 聖子2, 山田 智之1,2, 柴田 有理子1,2, 川西 史子1,2 (1.大阪医科大学附属病院 感染対策室, 2.北摂四医師会感染対策ネットワーク)

窪田 志穂1,2, 大城 聡3, 森 那美子1, 網中 眞由美1, 秋山 徹4, 切替 照雄5, 西岡 みどり1 (1.国立看護大学校 研究課程部 感染管理看護学, 2.国立国際医療研究センター病院, 3.沖縄工業高等専門学校 生物資源工学科, 4.国立国際医療研究センター研究所 病原微生物学研究室, 5.順天堂大学大学院医学研究科微生物学 順天堂大学医学部微生物学講座)

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