第95回日本医療機器学会大会

講演情報

一般演題

検査機器

検査機器1

[12] 天然鉱物使用製品が心臓ペースメーカやICD機器に及ぼす影響の検討

―第1報―

二宮 淳一1, 桑木 啓一1, 熊谷 浩一2, 野村 明子2 (1.NPO法人プロフェッショナル・ドクターズ・ネット, 2.光仁会 第一病院)

【方法】
天然鉱物繊維(苦土電気石30%,鉄電気石30%,リシア電気石30%等)を含む製品(ネックウォーマ,ネックレス等)を心臓ペースメーカ患者43例,ICD,CRTD植え込み患者各1名(合計45名)に使用して,機器の誤作動が起こるかどうか検討した.植え込まれた機種は複数社のもので,AAIからDDDモードまでカバーしていた.また,万が一の誤作動の場合を想定して,臨床検査技師,プログラム修正専門技師,循環器専門医の立会いの下でおこなった.
【成績】
上記天然鉱物繊維を含む,ネックウォーマ,ネックレスを着用した心臓ペースメーカ,ICD,CRTD植え込み患者全例において,機器の誤作動や異常信号等は全く検知されなかった.
【結論】
今回使用した製品は心臓ペースメーカやICD,CRTD患者に,安全に使用できることが判明した.
【考察】
電磁波や超音波を発する製品は,ペースメーカやICD,CRTD植え込み患者に対しては使用が原則禁止か要注意にされていたが,製品ごとに検査することにより,安全に使用できる製品があることが判明した.しかし,製品によってはばらつきがあったり誤使用によるトラブル等をいかに予防するか等の問題を解決する必要が今後の課題である.今後症例を積み重ねて,さらなる検討をおこないたい.