第95回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

材料部業務管理

材料部業務管理

[6] タイムスタディによる中材業務の可視化

―第2報―

中林 頼子1, 武知 志乃2 (1.地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪母子医療センター, 2.ケアライフ・メディカルサプライ㈱)

【背景と目的】 
中材業務を可視化する目的でタイムスタディによる業務量調査をおこない,その結果について2019年の本学会で報告した.発表時の今後の課題として,業務量調査を他院との比較することにより,自施設の強みや弱みなどの傾向を確認し,業務改善につなげるということを挙げた.今回どの病院でも使用できる調査票の作成に取り組み,新しい調査票を用いて業務量調査をおこなった.
【方法】
改訂した調査票での業務量調査を,中材作業者全員に6日間おこなった.昨年度の集計との差異を比較検討した.また,昨年度から業務改善した,乾燥工程の変更と,業務シフトの変更についても比較検討した.
【結果】
項目を削減するためにカテゴリの変更をおこなったので,厳密に比較はできないが,作業の項目時間は,ほぼ同じとなった.以前の発表でも,直接器材の洗浄滅菌に携わる作業を直接作業として,配達保管などの直接器材の関わらない作業を間接作業として分類したが,その割合もほぼ同じであった.業務改善した乾燥工程の変更については,昨年より乾燥時間が減少していた.
【考察】
カテゴリの変更はおこなったが,大まかな作業内容の変更はおこなわなかったため,昨年との比較も可能であった.業務改善した工程についても,感覚ではなく,数値として評価することができ,今後の業務改善にもつなげられると思われる.他施設との比較については,現在はまだ実現していないが,今後進めていくことで,中材業務が可視化され洗浄滅菌業務の質を高めていけたらと考える.