[74] 当院中央滅菌室におけるRO給水配管消毒の有用性
【背景】
2013年12月,高圧蒸気滅菌(以下AC)の入れ替えと同時にACおよびWDに使用するRO純水製造装置(以下RO装置)を導入した.
臨床工学技士は中央滅菌業務に携わりながら,AC・RO装置の保守点検もおこなっている.
こうしたなか,2014年にAC運転中に装置内の給水配管に詰まりが発生し,RO水が供給不可能となる事例が2件発生した.配管に詰まった原因物質を分析した結果,バイオフィルムの可能性が高いと考えられた.このためAC給水配管,RO水配管, RO装置いずれかの場所からRO水の細菌汚染が疑われた.これらの場所からRO水を採取した結果,ROタンクおよびAC内の給水タンクから細菌が検出された.これを受けてROタンクに紫外線殺菌灯を設置し,ROタンクからAC給水配管(RO給水配管)までを同時に消毒した.そして,定期的に消毒をおこなうこととした.
【目的】
定期的におこなっているRO給水配管消毒の有用性について検討する.
【方法】
⑴年1回,RO給水配管を次亜塩素酸ナトリウム消毒し,消毒作業の前後でRO給水配管内の各種ポイントでRO水の細菌サンプリングし消毒効果を判定.
⑵RO給水配管の詰まりにより,RO水が供給不可能になる事例の有無を確認.
【結果】
⑴2015年から2019年の5年間,消毒作業によって細菌数が減少,もしくは細菌が検出されなかった.
⑵RO給水配管が詰まりRO水供給不可能になる事例は発生しなかった.
【まとめ】
年1回の定期消毒はRO給水配管のトラブル回避に有用であった.
そして,臨床工学技士の業務である透析液管理の知識,技術が中央滅菌業務にも活かされた
2013年12月,高圧蒸気滅菌(以下AC)の入れ替えと同時にACおよびWDに使用するRO純水製造装置(以下RO装置)を導入した.
臨床工学技士は中央滅菌業務に携わりながら,AC・RO装置の保守点検もおこなっている.
こうしたなか,2014年にAC運転中に装置内の給水配管に詰まりが発生し,RO水が供給不可能となる事例が2件発生した.配管に詰まった原因物質を分析した結果,バイオフィルムの可能性が高いと考えられた.このためAC給水配管,RO水配管, RO装置いずれかの場所からRO水の細菌汚染が疑われた.これらの場所からRO水を採取した結果,ROタンクおよびAC内の給水タンクから細菌が検出された.これを受けてROタンクに紫外線殺菌灯を設置し,ROタンクからAC給水配管(RO給水配管)までを同時に消毒した.そして,定期的に消毒をおこなうこととした.
【目的】
定期的におこなっているRO給水配管消毒の有用性について検討する.
【方法】
⑴年1回,RO給水配管を次亜塩素酸ナトリウム消毒し,消毒作業の前後でRO給水配管内の各種ポイントでRO水の細菌サンプリングし消毒効果を判定.
⑵RO給水配管の詰まりにより,RO水が供給不可能になる事例の有無を確認.
【結果】
⑴2015年から2019年の5年間,消毒作業によって細菌数が減少,もしくは細菌が検出されなかった.
⑵RO給水配管が詰まりRO水供給不可能になる事例は発生しなかった.
【まとめ】
年1回の定期消毒はRO給水配管のトラブル回避に有用であった.
そして,臨床工学技士の業務である透析液管理の知識,技術が中央滅菌業務にも活かされた