[28] セントラルモニタアラームの傾向
~100万件を超えるアラームの検証~
【背景・目的】
当院では,セントラルモニタのアラームの無駄鳴りを軽減する取り組みを部署限定で2015年よりおこなっている.今回,この取り組みを全病棟に実施するにあたり,セントラルモニタのアラームデータを取得し,アラームの傾向を検証した.
【方法】
対象は17病棟,セントラルモニタは日本光電社製計30台とした.データ取得の期間は,2019年3月10日~2019年3月14日と2019年10月27日~2019年10月31日,2020年1月26日~2020年1月30日のそれぞれ5日間とし,総アラーム件数,テクニカルアラーム件数(電波切れ,電極確認,SpO2プローブはずれ),バイタルアラーム件数(不整脈,HR上下限,SpO2上下限),その他のアラーム件数について解析した.
【結果】
全病棟のモニタ装着患者数は,3月1,115名,10月960名,1月995名であり,総アラーム件数は394,141件,332,527件,352,184件であった.テクニカルアラーム件数は135,885件,145,250件,127,423件であり,バイタルアラームは183,982件,133,341件,166,638件であった.1患者1日当たりの総アラーム件数は,3月353.5件,10月346.4件,1月354.0件であり,テクニカルアラーム件数は121.9件,151.3件,128.1件,バイタルアラーム件数は165.0件,138.9件,167.5件,その他のアラーム件数は66.6件,56.2件,58.4件であった.
【まとめ】
期間中に取得した総アラーム件数は100万件を超えており,その半数が低減のための対策,対応が可能なテクニカルアラームであった.また,ICUや救命センターなどのクリティカル病棟と,それ以外の一般病棟に分けて解析したところ,テクニカルアラーム割合は一般病棟の方がクリティカル病棟より多く,一般病棟でのテクニカルアラーム対策が必要であることが明確となった.一方,バイタルアラームに関してはすべての調査期間においてSpO2下限アラームの頻度が高く,アラーム設定値の検討が必要と思われた.
当院では,セントラルモニタのアラームの無駄鳴りを軽減する取り組みを部署限定で2015年よりおこなっている.今回,この取り組みを全病棟に実施するにあたり,セントラルモニタのアラームデータを取得し,アラームの傾向を検証した.
【方法】
対象は17病棟,セントラルモニタは日本光電社製計30台とした.データ取得の期間は,2019年3月10日~2019年3月14日と2019年10月27日~2019年10月31日,2020年1月26日~2020年1月30日のそれぞれ5日間とし,総アラーム件数,テクニカルアラーム件数(電波切れ,電極確認,SpO2プローブはずれ),バイタルアラーム件数(不整脈,HR上下限,SpO2上下限),その他のアラーム件数について解析した.
【結果】
全病棟のモニタ装着患者数は,3月1,115名,10月960名,1月995名であり,総アラーム件数は394,141件,332,527件,352,184件であった.テクニカルアラーム件数は135,885件,145,250件,127,423件であり,バイタルアラームは183,982件,133,341件,166,638件であった.1患者1日当たりの総アラーム件数は,3月353.5件,10月346.4件,1月354.0件であり,テクニカルアラーム件数は121.9件,151.3件,128.1件,バイタルアラーム件数は165.0件,138.9件,167.5件,その他のアラーム件数は66.6件,56.2件,58.4件であった.
【まとめ】
期間中に取得した総アラーム件数は100万件を超えており,その半数が低減のための対策,対応が可能なテクニカルアラームであった.また,ICUや救命センターなどのクリティカル病棟と,それ以外の一般病棟に分けて解析したところ,テクニカルアラーム割合は一般病棟の方がクリティカル病棟より多く,一般病棟でのテクニカルアラーム対策が必要であることが明確となった.一方,バイタルアラームに関してはすべての調査期間においてSpO2下限アラームの頻度が高く,アラーム設定値の検討が必要と思われた.