第96回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

医療機器管理

医療機器管理

座長:楠本 繁崇(大阪大学)

[29] 医療機器管理ソフトを利用した手術室の医療機器の管理と使用頻度の把握

岡本 勇貴, 森 諭司, 常本 晋平, 飯田 剛士, 山本 千聖, 門口 豪志, 浅田 淳, 黒松 大悟 (大和高田市立病院)

【はじめに】
当院は320床の中規模病院であり,現在臨床工学技士は8名体制で,内2名は看護師とのダブルライセンスである.2017年10月27日に宮野医療器社製医療機器管理システム「Me-TOMASS」(以下トーマス)を導入し,これまで主に人工透析センターや各病棟の医療機器の管理をおこなってきた.今回,新たに手術室の医療機器管理と使用頻度の把握を開始したので報告する.
【目的】
手術室の医療機器の台数把握と主な医療機器の使用頻度の把握.
【方法】
手術室の医療機器の外観と銘板を撮影し,撮影済み銘板にはカラーラベルを貼付.全ての医療機器を撮影後,銘板を基に製造番号などの機器情報をトーマスへ登録.手術室へ光源装置と電気メス類の医療機器管理番号のバーコードリストを提出.手術室スタッフへ使用機器のバーコード読み取りを依頼.毎日朝7時30分と夕方5時にCEスタッフが読み取り内容を確認し,トーマスへ使用機器を登録する.
【結果】
手術室領域における医療機器を管理登録することで,手術室の医療機器の現状把握が可能となった.また,同等の電気メスが重複して購入されており,手術室では各科によって使い分けられていた.
【考察】
手術室領域の医療機器は技術やシステムの進歩により,機器の更新が頻繁におこなわれている.また,映像システムや照明システム,内視鏡システムなど多岐に渡っており,各分野において医療機器の対応が必要となってくる.当院では,手術室常駐の臨床工学技士が不在のため,最新の医療機器情報をCEスタッフ間で共有することでできた.今後は各診療科や他職種とも情報を共有することで,より安全で円滑な手術運用を提供できるように努めていく必要がある.
【結語】
光源装置や電気メスなど,手術室の主な医療機器の使用頻度を把握することができた.今後は手術室への更なる業務拡大を図り,他の医療機器の使用頻度の把握もおこなっていきたい.