第96回日本医療機器学会大会

講演情報

一般演題

洗浄1

洗浄1

座長:市橋 友子(聖路加国際病院)

[3] 軟性内視鏡の清浄度の確認について

濱中 郁恵, 加藤 美加, 齋藤 篤, 高階 雅紀 (大阪大学医学部附属病院 材料部)

【背景と目的】
軟性内視鏡は構造が複雑で洗浄消毒が困難な医療機器の一つである.
当院では軟性内視鏡の再生処理工程として「予備洗浄(水中でブラッシング),用手洗浄(恒温した洗浄液中でブラッシング),洗浄液の還流(恒温した洗浄液中で自動還流),AERによる洗浄消毒」を実施している.
今回,消毒工程前の軟性内視鏡の残留蛋白質量をBCA法で測定し,清浄度を確認したので報告する.
【方法】
対象は臨床使用した上部消化管内視鏡とし,汚染度が高い止血用(2型式),構造が複雑な側視用(2型式)を選定した.
抽出方法は軟性内視鏡の先端を容器に入れ,鉗子口から1%SDS溶液10mlをシリンジで注入する.以降6分毎に同一シリンジを用いて,容器内の液を鉗子口から再度注入するという作業を5回繰り返し,採取できたものを抽出液とした.
なお,抽出のタイミングは用手洗浄後-[A],洗浄液の還流後-[B],AERによる洗浄工程後-[C]で実施した(n=10).
【結果とまとめ】
[A]8.87±14.25μg(mean±SD),[B]9.98±19.45μg,[C]検出限界値以下であった.
[A][B]は検出限界値以下のものが複数あったため,このようなばらつきが見られた.
今回の測定結果では,残留蛋白質量は全体的に低い値であり,[A][B]の段階でほとんどの蛋白質由来の汚染は除去されていることが確認できた.
また[A]と[B]で有意差が無かったことから,今後,工程の見直しが可能であると考える.