第96回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

医療機器管理

医療機器管理

座長:楠本 繁崇(大阪大学)

[32] 医療情報の標準化規約に基づいた医療機器データベースの開発

森 信洋 (亀田総合病院 ME室)

【背景】
本研究は,臨床工学技士の業務に関わる医療機器の操作と保守点検に関して,医療情報の標準化規約に準拠したデータベースの開発を目的とする.
【方法】
本研究は診療情報提供書規格をもとに医療機器の保守点検に必要なデータ構造をHL7メッセージに変換するための規約に準拠する.医療機器の保守点検データを各施設と事業者に共有するために,SS-MIX(Standardized Structured Medical Information Exchange)の構造を持たせ,本研究はJAHISのデータ交換規約とSS-MIX2の標準化ストレージ仕様書の整合性を図る方針とする.
【結果】
本研究はクライアント・サーバーを拡張し,各クライアントへの配布作業を軽減させるスマートクライアントの機能を持たせた.本研究はJAHISのデータ交換規約とSS-MIX2の標準化ストレージ仕様書の整合性を図り,臨床工学技士に必要な腎代替療法における人工透析装置,人工呼吸器,およびその周辺で使用されている医療機器の使用中点検に活用できる標準化仕様に準拠したデータベースを開発した.また,各施設間の応答メッセージに対応するために,本研究は標準化コードに対応したデータをCSVファイルに出力できるデータベースを設計・開発した.
【結語】
医療機器の管理の水準を確保するためには,各医療施設や事業者とデータを連携して情報の透明性を図る必要があり,本研究は医療機器の保守点検におけるデータ管理において,医療情報の標準化の構造を有したデータベースを開発した.