第96回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

滅菌2

滅菌2

座長:大平 正樹(サクラ精機株式会社)

[46] 欧州新法MDRにおける「再使用可能外科用器具」に対する規制要求事項

佐藤 英樹 (㈱サン・フレア)

2017年5月に発効した欧州の医療機器新規則,通称MDRは,新型コロナウイルス感染症の影響による1年の適用日延長を経て,2021年5月から適用される見通しとなっている.同法改正への対応は,医療機器の国際ビジネスをおこなう本邦の医療機器メーカにとって,コンプライアンス上の最重要課題の1つである.
同新法では,いわゆる鋼製小物や開創器等の「再使用可能外科用器具」に対する規制が強化され,第三者認証機関による認証を取得することがCEマーキングの要件となる.つまり,従来のように自己宣言のみでのCEマーキングはできなくなる.
欧州法では従来より「再使用可能外科用器具」を再使用する際に医療施設において実施する洗浄,消毒および滅菌のプロセスについて,製造販売業者によるバリデーションの実施とバリデーション済みの再処理プロセスの取扱説明書への記載が要求されている.新法では,そのような要求事項への適合が,第三者認証機関による審査の対象になる.
本発表では,同法規制の適用に関する経過措置(猶予期間)など移行スケジュールや,具体的な規制要求内容とその対応準備の要点について調査結果を報告する.